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第二一七回 ('08年9月7日放送)
  「またか自民党」 〜政権交代の足音が…〜
  ゲスト: 塩川正十郎 氏 / 武村正義 氏

― なぜ!?福田総理 突然の退陣
塩川

「『青天の霹靂』って言葉がありますが、まさにそうでしたね。これは他の自民党の幹部も知らなかったんじゃないでしょうか」

御厨

「なんか官房長官も知らなかったという話ですよね?」

塩川

「うん、そう言ってますね」

武村

「私もびっくりしました。総理大臣がお辞めになる時は、大なり小なり唐突感はあるんですけど、なんか福田さんの場合には、山を1つ越えたとか、納得するような時期ではないだけに、みんな驚きが大きかった」

御厨

「国民は怒っていますね…」

武村

「それは多くの国民が怒るのは、当然だと思います。みんな辛いことがあっても、必死で生きてますもんね。それに外国から見ても、なんで日本だけそう簡単に辞めるんだと、おかしいぞと、外国の政治家も思っているんじゃないでしょうか」

御厨

「なぜ今辞めたのか、本当にどうなんでしょう?」

塩川

「臨時国会の会期が70日になったことが大きかったのではないでしょうか。福田総理は何とかして90日と言っていましたから。70日では重要法案は通らないですからね」

武村

「定額減税ですかね。福田さんは財政再建派。そこへ赤字国債の可能性の高い定額減税は、政策として不本意な選択だったと思います」


― 自民党・総裁選 候補者乱立!
塩川

「ちょうど今、アメリカも大統領選をやってますね。昨日ちょうど、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙の記者と対談をしたのですが、『7人も8人も候補者が出てくるのは、パン食い競争ですな』と、『それだけのパンはあるんですか?』と言っておりましたね(笑)」

武村

「私は『カラオケの共演が始まったのかな』と思うんです。みんな最初は遠慮していますが、1人が舞台に上がると、我も我もと舞台に上がって、歌いたがる雰囲気がありますね。それくらい総理の座が軽々しくなってきた」

御厨

「なるほど」

武村

「大きな眺めとしては、昨今の政治状況は、『民主党には求心力が働いている』。『自民党には遠心力が働いて、バラける状況にある』と感じますね」

御厨

「派閥が割れて、自主投票の派閥も多いですね?」

塩川

「これはね、もう派閥というものが、昔の派閥と全然違うということ。もう派閥は気の合ったもんが一緒に勉強する会だと。政治行動については、個人の判断に委ねると。だから派閥解体とは言いませんが、グループ化、親睦団体化してくるというここは、確実に出ましたね」