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過去の放送 出演者 時事放談「サロン」 テレビプロデューサーの日々
 
 
 第一九八回 ('08年4月20日放送)
  「どっちの方がいいのか?」
  〜自民と民主の言い分は全く違って〜
  ゲスト: 藤井裕久 氏 / 与謝野馨 氏

― どうなんだ!?後期高齢者医療制度
御厨

「高齢者の方々の怒りは、どこにあるんでしょう?」

藤井

「日本の医療制度というのは、世界に冠たるもので、それは、相互扶助だと思うんです。ところが、75歳で分けるというのは、世界でも例がない。この仕組みでは、高齢者は、疎外されると」

与謝野

「これは、負担の問題で怒っておられるのか?『後期高齢者』という名称で怒っておられるのか?何となくの雰囲気で怒っておられるのか?我々よく分からないんですけど。医学の進歩によって、日本人の寿命は随分延びてきた現在、どういう医療制度で誰がそれを払うのか?」

藤井

「75歳以上の人は別枠で、そこだけで解決しなさいというのは…。団塊の世代がこの枠にくると、ものすごく医療費が膨らむ、すると必ずそこだけ保険料の負担は増えますよね」

与謝野

「高齢者の方にも、無理のない範囲でご負担をいただくことは、保険制度全体を維持するためには必要ではないかと。そうでないと、若い世代の方が全部それを背負うことになって、それは相互扶助の精神からいえば、違うのではと思うのです」

御厨

「2年前、法律が決まった時は、どんな状況だったのでしょう?」

藤井

「小泉政権時代の強行採決なんですね。まだまだ議論しなきゃいけないことが残っていたんです」

御厨

「でも、強行採決されちゃったと…」

藤井

「与党の議員一期生たちが強行採決の先頭になりましたね。最近になって、その時、与党で第一線で暴れていた人たちが『こんな事とは知らなかった』って言っていますが、国会議員として情けなさ過ぎるんじゃないか」

与謝野

「医療というのは、「みんなで負担しなければならない」ということですから、高齢者にも無理のない範囲でご負担を頂く。これは、しかるべき政策だったと思っています」