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 第一四四回 ('07年3月18日放送)
  「今度は何が変わるのか!?」

  ゲスト: 加藤紘一 氏 / 寺島実郎 氏

さぁ、春がきました。多少計算違いがあったにせよ、今週には桜が咲くようです。
そういえば先日、あの宮崎県の東国原知事が外国人記者を前にこんなことを言っていました。「安倍総理大臣は国民の体温を感じていないようだ」と…。

では、国民の体温一体どれくらいなんでしょうか。先の見えない将来そして格差問題など頭に血が上ることも多い昨今です。では安倍総理、そして自民党、民主党の体温とは一体どれくらいなんでしょうか。



― 堀江被告の判決は…
寺島

「やはり、資本主義社会支えてる上場企業の経営者が持たなければいけない最小限度の責任感といいますか…。特にこの堀江という人は、株主っていうことに対してものすごい価値をおいていたはずなんですね。ところが、その肝心の自分の会社を支えてくれている株主に対するスタンスなんか含めてね、全く辻褄のあわないというか、この大人社会を支えている一人としての自覚っていうのが著しく欠けてるなっていうのが僕の印象で…」

岩見

「なるほど。ホリエモン自身にもね、あまり反省がないみたいですね」

加藤

「そんな感じしますね。私、経済のことよくどういう活動されてたか分からないんですが、ホリエモン氏が政治に入ってくるっていった時に、入ってこないでほしいと、怒りさえ感じると、田舎でしゃべったんですが、それが全国版にパッとでまして、当人は怒ったようですけど、世の中金さえあればなんだってできるんだということ本に書く人が少なくとも政治にきてもらいたくはないと…」

― 松岡農水相の「ナントカ還元水」問題は…
加藤

「今更遅いって言う人もいるんですけれども、政資金収支報告書を間違えていましたと、書き直して提出した方がいいと思いますね。これからずうっとつづけていきますと、色んな面倒なことが自民党の中にも起きてくると思いますね」

岩見

「一桁違いますよね」

加藤

「そうです。ですから、ちょっといろいろ判断ミスで記載したと思いますので、それは率直に謝って、こういうことでしたと言われたほうが楽になるんじゃないでしょうか」

― 都知事選で浅野氏、石原氏は政党の推薦を断っているが…
寺島

「それだけ既存の政党に存在感がないっていうことと、やはりいわゆる無党派っていうか、東京の中間層っていわれる人達が政党離れしているということだと思うんですね」

― 東京でのオリンピックは…
加藤

「やはり今の北京オリンピックもそうですけれども、国家が勃興していく、ライジング、日が昇るっていう時にそれを世界の人に見てもらいたいし、その場を提供してみたし、世界の人に来てもらいたい、そういう夢が東京オリンピックにもある。それから北京オリンピックにもある。で、その夢というもので固まっているもんですからね。アラ、もう一度そのオリンピックかねっていう気は僕らの世代はします。ですから、あんまりピンとこないんですけれども、若い世代は東京オリンピックがおもしろいかと思うんでしょうかね。そこは分かりません」

― 加藤氏の新YKKが話題になっているが…
加藤

「一言でいえば、アジアということを非常に強く関心をもった人間の集まり。それで、やはり中国との関係でもしっかりと調整する精神をもたなきゃならんていう、そういう集まりですね」

岩見

「安倍さんに対する批判的なことは多少あるんですか」

加藤

「いえ、安倍さんの外交についてちょっと心配している、という意味では政策的な軸に結果としてはなるかと思いますが…。今それで権力的にどうのこうのっていう話ではありません」

岩見

「そうですか」

加藤

「小泉さんとのYKKは2年ほど前、拓さん、これもう辞めようやと。そうだな。アンタ、どっかでコメントして言えば終わるよって言うんで、それは2年前に終わったわけです」

― 安倍総理に一言
加藤

「やはり安倍さんの『美しい国へ』の本で書いてある通りやったら、最終的には僕は日米関係悪くなると思う。という感じのことをもう少し安倍さんはお考え頂かないとですね、まずいなぁと。今の揺れもですね、もう、すぐにアメリカが反応しちゃっているっていうことの証左なんだということを考えてもらいたいと思いますね」