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 第一〇九回 ('06年7月9日放送)
  「北朝鮮に何が起きているのか」

  ゲスト: 宮澤喜一 氏 / 塩川正十郎 氏

とうとうテポドンが発射されてしまいました。朝起きて、テレビをつけると、3発が発射されたとうニュースを聞いて大変驚きました。官邸や防衛庁などが次々と会見を開いているその最中にも、また次々とミサイルが発射されて、挙句の果てにはその日の夕方にまた一発日本海に打ち込まれたという次第です。そんな中、わが国の総理大臣を思ってみますと、数日前アメリカでプレスリーのモノマネをしてご機嫌で浮かれていた姿が目に浮かびます。さて、一体全体、北朝鮮では何が起きているのでしょうか。そして、小泉外交は大丈夫なのでしょうか。



― 橋本元首相の思い出・・・
宮澤

「良く山に行っちゃあ土産をもってきてくれました。元気な人だったんで・・・」

塩川

「私ね、非常に思い出ありますのがね、あの人、私の名前いわないんです。センパイ、センパイっていうんです。慶応でセンパイで」

― 北朝鮮のミサイル連射は?
塩川

「わたしはね、今度のね、これやったのは商売のことも絡んでると思うんですよ。これやっぱりイランがほしがってるでしょ。イランに売るためにはね、実験してこの通り効果あるよ、ということ見せな」

宮澤

「わからないけども、そう簡単にやった決断じゃないでしょうね。塩川さんの言われたように、売り物かもしれませんよ、本当に。それ見せなきゃならにという、そういったような事情があるかもしれないし。何か事情があってやむをえずやったことと思われますね。好きでやったことじゃないでしょ。無論ね」

― 中国はどう見ているのか?
宮澤

「その前にっていいますか、日本はアメリカや中国と違うんだということをはっきりさせとかなきゃいけません。早い機会に、大人気ないといわれてもですね、本当に違うんだから。一番酷い目にあうわけだから。それを一緒にしてですね、同じように言ったり、やったりしてるとですね、それはイージーすぎますよ。本当に大変だという気持ちがないと駄目じゃないですかね」

宮澤

「日本以外は困ってないんだ、中ソは困ってないんです。中国から見ればロシアはこまってないし、アメリカも困ってないんだから、日本だけが困ってるわけですからね。そこが違うわけだなあ」

宮澤

「だから『北にとっていいことは無いよ』と言ってるのは、総理大臣の談話っていうのはですね、恐ろしくある意味で傲慢な談話ですよ。おれは困るっていわなきゃ。そうじゃないですか」

― 米朝関係は?
宮澤

「それはずっとまえにこの番組で申し上げた通り、いずれは(北朝鮮が)なくなっちゃうというど高をくくったところがあってですね、そういう意味で本気になって相手をしようという気持ちがあるんだろうかというのをその時以来ぼくは疑ってるんですけどね。だから、米と二人で話たいと北朝鮮がいってもですね、アメリカは二人で話さないですよね」

― 日米間の話し合いは?
宮澤

「ですからね、私は今北朝鮮が成功していることは、他の五カ国の利害をバラバラにすることだと思うんですよ。日本の利害、アメリカとも違うし、ソ連とも違うし、中国も違う。みんなばらばらにしとこおというのが北朝鮮のやってることじゃないですか」

― 小泉総理は「プレスリーの所に行っている時にテポドンを撃たれたら格好悪いよな。運が良かった」と語ったと報じられていますが?
宮澤

「駄目ですね。それは総理大臣だからたまには楽をさせてあげたいけども、少なくとも、運が悪かったとね、こういうことは。弁解の余地はないんじゃないですか」

塩川

「これはもう全然駄目です。こんなこと言ってたんじゃ。それはやっぱり、もっと緊張したこと言わなきゃいけないです」

― 総理大臣に危機感がない?
塩川

「やっぱり金正日と俺も2回もあってるんだからという、そういうなんとなく甘い気持ちが心の中にあるんじゃないかと思いますね。そこを北朝鮮は見込んで日本をなめてるという感じを私はするんです」

― 日米首脳会談は?
塩川

「私はね、少なくともですね、首脳会談でこんなことをはなしたというね、項目だけでもちょっとやっぱり発表してほしいなと思いますね」

宮澤

「アメリカとの関係があるから日本は安全だという頭がありゃしませんか、小泉さんに。安全でないんでしょ、現実に起こったことは。それならそんなこと言ってちゃいかんですね、一時も。安全でないんでしょ、現実には。それとも安全なんですか。現実にはそうでしょ」

― 次の総理に期待する外交は?
宮澤

「今さしずめわかったことは、日米関係ってのは十分にちゃんとフォローされてないということがわかりましたね、少なくとも目先。それだけでも大事ですわね。その他にも色々あるでしょう」

塩川

「日本では何かしらんけど、アジア外交、アジア外交って言ってますね。私は、アメリカの国会議員に聞いたんですよ。日本はアジア外交だったらアメリカいらないんか、というですよ。ですから、日米基軸にしたうえでの、アジア外交ということを表現してくれないとですね、アメリカ人は妙に思ってますよ、これ。アジア外交優先だと、アジア外交大事なんだと、じゃあアメリカいいんだね。これがですよ、わたし、非常に大事だと思いますよ。ですから私は徹底的に日米、ここでも何べんも言ってますが、日米基軸というものしっかりしたうえで、そのうえでアジアとの親善友好ということを努力しないとイカンと。誠意をもって対応することだと。私はそう思ってますよ」




 
   
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