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 第九十七回 ('06年4月16日放送)
  「どうなる『小沢民主党』、どうする『新総理』」

  ゲスト: 森喜朗 氏 / 渡部恒三 氏

小沢一郎民主党代表の登場で、迫る政界再編の影に永田町は一気に緊迫してきました。メールで自爆した瀕死の民主党の議員が選んだのは「政界一の荒技師」。

五年続いた小泉政治にさすがに飽きたのかポスト小泉候補が食い足りないのか、小沢氏の次の一手に国民の関心も集まります。自民党はこれを受けて次の総理をどうするのか。ただでは済まないこの事態の行方はどうなるのか。

「小沢手法」を詳しく知る渡部さんと次の総理選びの当事者である森さんにこの際、ズバリ語って頂きました。



― 小沢民主党代表は変わりましたか?
渡部

「あのね、彼の欠点はやっぱりわがままだったんですね。それが今回の党首選挙に立候補して、無くなって、テレビには全部出るしね、それから一番驚いたのは190人の議員の会館を一軒一軒訪ねて歩いたんですね。それから演説が嫌いでね。ところが、今度の党首選挙のときの演説はまあ30年付き合って、最高、最高と初めて言ったくらい、良いんですね」

「僕は何処でも言うんだけど、マスコミはそこをカットするもんだから、同期生、渡部さん、綿貫さん、羽田さんね。残った僅かな五人ですよ。そういう意味で同期生が、野党第一党の党首になられたと、これはお祝いをしたいし、是非頑張ってもらいたいと思ってます。しかし、あーまたこの10年くらい前の、ああいう混沌とした事がこれから起きてくるのかなぁーと。ちょっと気になりますね」

― 自民党内の「反安倍勢力」は?
渡部

「去年までは、若けりゃいいというみたいに、ジョン・F・ケネディが43歳で大統領になったてのが政治家の憧れ。そして、去年の九月前原さんが43歳で党首になっね、もう若い者でなければ政治はダメだというような雰囲気がみなぎった時代。

当然、自民党は次は安倍だろうと。決まったみたいだったんですが、今度のメール事件、その後私がこの歳で国対委員長になった頃から中曽根さんの得意な言葉なんですが、『老壮青』。若い者ダメっだって事じゃないですよ。若い者も大事だけれどもやっぱり年寄りの経験も大事にしなくちゃならないんじゃないかというような雰囲気が出てきてると。そういう中で自民党では福田さんに対する期待が私はどんどんどんどん大きくなっていくと思います」


「まあ、福田さんはまだ行こうとしてませんがね、ただ少し落ち着きを見せて欲しいという、そういうのが党内外にあるんじゃないですかね。だから、小沢さんがセーフティーネットはいわゆる年功序列であるという事、これは日本人の一番落ち着いた、その会社の為に一生懸命やる、命をかけてやる、家族も旦那さんが会社の為に一生懸命やる事を一生懸命支える、これは日本人の一つの形なんですね。まあテーゼでしょうね。だからそういう事が何故出てきたかというといわゆる今の小泉さんの改革という事による、光だの影だの色んな意見がありますけどね、何となく皆がそういう面での不安感を持っている事は間違いない。

そこへまあ堀江さんああいう事になりましたけども、若い人がどんどんどんどん出てきて新しいベンチャーだ、ニュービジネスだと一生懸命階段上がって今に課長になって部長になってという生き方はもうダメなんだよと。今の若い者を見ろと、あっという間に出てきてパァーっと上場して金持ってやる、ああいうもんじゃなきゃダメなんだという事があまりにも前にですぎて何となくそういう意味での秩序が乱れてきてるんですよ。そうするとやっぱり国民は落ち着いた仕組みを整えて欲しいなという気持ちは皆にありますよ。そこを上手に小沢さんはよく見ているんですよね」

― 福田元官房長官の出馬は?

「福田さんをここに呼んでこられてお聞きになったらどうでしょう?」

岩見

「それも解かっておりますが…」

「分かりませんね、私も。ただ本当に彼は私に言うのは、本当に最初の頃ですよ、はた迷惑な話だと、何かと言うとすぐ目をつけられて…」

岩見

「はた迷惑ねー」

「という言い方を彼はずっとしてました。しかしここ数ヶ月はそういう事、今年に入ってからそういう話しはしないようになりましたね」

― 安倍さんが仮に出馬をすると、福田さんはしないという見方は?

「僕はですね、安倍さんがやろうって言って、固まったら盛り上がってきたら、『待って僕がやるよ』という事をおっしゃる性格の方ではない。逆に周りが福田さんをという声が出てくる。そして、そういう形で本人もその意志固めをする時に安倍さんが待って私がやると言うかなっていう所ですね。お互いにそんな敵、味方じゃなく、みんな仲間、仲間なんですからね、そこはお互いに話し合う」

岩見

「話し合いは可能ですか?」

「そりゃ可能ですよ」

岩見

「両方やるしかないかという風になる事はありませんでしょうか?」

「私はそんな事させちゃいけないと思います」

岩見

「させちゃいけない。どういう理由ですか?」

「お互いの同じ会社の中で代表権を争ってやっているようじゃ会社は上手くいかないからね」

― 「安倍温存論」は?

「ですから、あれはちゃんと過程があってですよ。小泉さんは選挙のことをおっしゃっていたから、選挙に勝つためにという事ですね。それはもう二年前になりますが、衆参両院同時選挙になる可能性があるなと、しかし、その時は自分ではないと。だから、安倍君を幹事長で責任を取って辞めたけれども、やはり幹事長代理としてもう少し残ると、そういう理由だったんですね」




 
   
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