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 第九十回 ('06年2月19日放送)
  「自民党最大派閥の領袖が喝」

  ゲスト: 森喜朗 氏 / 渡部恒三 氏

不振の続くトリノオリンピックの一方で、政界が大揺れです。皇室典範改正を見送っていたとおもったら、今度はホリエモンを選挙期間中に息子と持ち上げた自民党の武部幹事長にスキャンダル騒ぎ。武部幹事長は全面否定ですが、この問題の行方はどうなるのか。そして、こうなればこれまで姿の見えてこなかった次の総理候補の動きにつながるのか、どうか。そこで自民党最大派閥の領袖で政局のキーマンである森さんをお招きして、民主党のご意見番の渡部さんとともにズバリ語っていただきました。



― トリノオリンピックで日本人選手が不振だが…
渡部

「東京オリンピックね、また冬季にも長野。あの頃を思い出すと本当に残念でね。それはまあ、出ている選手がどうこういうより、小泉君が内閣になって、なんか国民が萎縮しちゃった感じ。元気がなくなっちゃったんですね。それがやっぱりオリンピックに反映していますね。国民にメダルに対する、祝おうっていう元気感がなくなっちゃっているでしょう」

「本人もそうだけど、一体コーチは何やってんだ。大体コーチは選手より多いんですよ。派遣しているのが。もうコーチが一体何をしておるのかと」

― ホリエモン逮捕は…
渡部

「小泉総理の運がいいのはね、あの、9月の選挙で、ホリエモン当選しなかった。あれね、当選してりゃ、当然自民党に入るだけじゃなくて、おそらく入閣、大臣になっていたでしょうね。あの時の雰囲気は、間違いない」

「まあ、それはないにしても…でも入党はさせたでしょうね」

渡部

「小泉自民党勝利の最大功労者。今、大変だっただろうね。亀井静香が勝ったんでね、小泉総理は今一番亀井静香君に感謝しなくちゃいけない」

― 小泉総理の人気はあと7ヶ月だが…

「僕はね、小泉さんに去年、人事の前にね、相談あったから、あなたは自分で、9月って明言したんだから。あれまずいですよと。僕は参議院でまだ投票前に郵政でもめている時に、段々状態が悪くなっていた。私、その時どっかの講演で、中曽根さんの例もありますと。ボーナスで伸びることもあった、という話をわざと流したんですよ。そうすると、参議院の皆さんは、どうせ小泉に公認されるんじゃないという思いがあったから。少しは直るかなと思っていたんですけれども…。逆に小泉さん、俺はそんな事やらないよ、と。言い切っちゃたんですね。あの辺りは、小泉さんの純粋さでもあるんですけれども。ちょっとそういう意味では、親の心を知らずかなと」

― 武部幹事長は…

「もう一つが、武部さんも、大学の後輩だし、やっぱり僕には、反抗ばっかりしているんですよ。村山さんを私がやった時も彼は、代議士会で一番激しく私を責めてね、彼はあの時、自民党の意見に従わなかったんです。それが一つでしょ。それから加藤の乱があった時も、そっちに組して、私を切ろうとした。でも、私はそれでも、個人的には、いい人だと思っているから、いろんな事で手助けをしていたんですが、幹事長になって挨拶に来た時に僕は、『武部君、これ意外な人事だし、君が幹事長になったこと自体がね、大出世。まあ政治の世界は嫉みが多いよ』と。だから、『これからは7:3の構えで行きなさい』と。『私は、国会運営を随分やってきたけれども、保利茂先生に教わった事がある。金丸先生にも教わった。7:3だよ、森君』と。『野党に7、与党に3だよ』と。『これは政治家にとって大事なことだと僕は教わって、とっても良かったと思っている。それを武部君に渡すから、党が7、総理のいう事は3、いいね』と。『総理は無理言うよ。しっかり党全体のことを良く見て、やはりそこをおしていかなきゃいかんよ』という事を言ったら、『はあ、わかりました』と言っていたけど。それから、偉大なるイエスマンになっちゃいましたね」

渡部

「朝から晩までこの地球上で神よりも仏よりもありがたい小泉様って尽くしているんだから、まあ人を見る目が合ったのかもしれない。幹事長になってね、見識があれば、どんなにその前に総理にかわいがってもらっていたとしてもね、やっぱり、与党があって、政府があるんだから、俺と総理は五分五分だって姿勢を貫きますよ」

― 「ポスト小泉」キーマンは…
渡部

「そりゃあもう、今ね、与野党を通じてね、国会議員で。一番楽しいのが森さん。もう、2番目の無いキングメーカー。かつて金丸さんがかなりの時期がありましたが、それを超えているね。政府与党に、特に自民党における、また、今、ポスト小泉と言われる人たちに対する影響。森さんが安倍って言えば安倍になるし、森さんが福田って言えば福田になる」

― 安倍氏を温存…

「だから、だから、別に温存とかそういうんじゃないんですよ。それでもしものことがあると。さっき申し上げたように12年ごとの一番自民党の悪い時ですから。今度ね、20減らしたらですね、負けるんです。公明と組んでも過半数割るんですよ。参議院では。大変大事な時なんですよ。だからこそ、安倍さんで、という気持ちもあるでしょ?しかし、それでやってもそんなに勝てないという面もある。そういうときに今度、安倍さんに責任がいったらどうなるのかなあという。僕は、やっぱり安倍君かわいいですからね。大事にしておきたいという…」

渡部

「森さんの話の信頼できないのはね。去年のあの、総理官邸に行って、チーズしか出なかったつってね。小泉と喧嘩してきたような話は…、まあだから、2人で上手く出来てる気がするからね…」

渡部

「森さんくらい幸せな男は今いないって言ったのは、これ、予言しておきますがね、9月に、福田君がなっても、安倍君がなっても、マスコミは、『ああ、森前総理が作った』って書かれますからね。本当に幸せな男だ」




 
   
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