「やはり、人間というものはある種の理想、理念、まあ上昇志向でもいいんだけれども、目的を持って生活をしないと駄目になる。…自分の価値観とか自分の哲学を持たずに、ただホリエモンが格好いいとね。ああいう人が出てくるんですよ。僕は資本主義にも、やっぱり秩序がなくちゃいけないし、ある種の理念がなきゃいけないし、ある種の道徳観がなきゃいけない。ドラッカーだって、ある種の道徳観というものがなければ、単なる市場経済原理主義じゃだめだよ、という事を言っているんですね。
中曽根さんがよく言われる、砂のようになった、粘土の玉のバラバラの砂のようになっちゃって。それをまとめたり、吸収したり、くっついたりする能力のないバラバラの社会になってしまう。そのためにはもうちょっと、我々理想主義と、高い道徳観というものを取り戻す必要があるんじゃないか。その為には、ニートに合わせてやっていたんじゃ駄目なんで。ニートを見捨てろとは言わない。彼らにも良い影響を与える為には、やっぱり選ばれたエリートの間で、本当の、人間的な、知的な、人格的な競争・・・お互いに磨きあう、そういう努力が必要なんじゃないですかね。そういうことが全く無視されているんですよ。
小泉さん、そういう事言ってますか?言わないで小泉さん、市場経済原理主義しかばら撒かない。従って、武部幹事長も杉村大蔵さんが『よかった、よかった』なんて言っていたけれども。同じような気持ちで『ホリエモンというのは、非常に気持ちのいい、良い青年だから会ってくれ』と僕に言うんですよ。もちろん僕は断っているけれども。ああいう人たちとは会いたくないな。ああいう人たちが日本の社会を壊していきますよ、将来」
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