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◆ 第五十一回 ('05年5月8日放送)
「5年目突入!小泉総理の忘れ物〜構造改革に変わるもの」
ゲスト: 加藤紘一 氏 / ジェラルド・カーティス 氏
小泉政権は5年目に突入。しかし、郵政民営化には勢力を注いでいる一方でアジ
ア外交や年金などはこのところふるいません。そんな小泉首相をかつてYKKと
して盟友関係だった加藤紘一さんはどうご覧になっているのでしょうか、日本政
治の鋭い分析で知られるカーティスさんと共に裏の裏を大いに語ってもらいまし
た。
― 最近、小泉首相に会った?
加藤 |
「ありませんね、総理になって4年で、電話で会話が2回ぐらい、それから正式に会ったのが1回ですね…。正式に会ったのは総理になって、まだ3・4ヶ月、まさに靖国神社参拝をどうするか、ちょっと意見聞きたいと電話が直接来たものですから…。でも、もう私の意見は聞かない方がいいって言うんだし、あなたは行くって言うんだし、総裁選挙の約束もあったと思うし、あとは総理大臣が決める事と言ったんですけど、でも来てくれよと、鰻重定食とっとくからって言うんです、ここで何で鰻重定食が出るんだろうと思いましたけれども…」 |
― 小泉政権が長期になった理由は?
カーティス |
「小泉さんの口調というのは、非常に明るいんですね、オプティミスティックなんですね。この小泉さんが出てきて、とにかく頑張れば良くなるんだという未来志向型の政治を出したということが、日本の有権者、国民の支持を得て、それに変わる同じような期待を与えられる様な政治家が現れてないから…」 |
― 中国との関係が悪化しているが?
加藤 |
「もめますね…。外務省の職員として中国、日中関係を担当して10年、政界で30年ぐらいこれを見てますし、携わってますけど、その中で一番激しいですね」 |
― 小泉さんはアジアは苦手ですか?
加藤 |
「そうですね、肌合いとか、波長があわないんじゃないでしょうか…。ウィーンに行ってオペラを楽しむ人と、中国に行って屋台の餃子を食べ、故宮博物館を見るセンスともしかしたら違うのかもしれない」 |
― 5年目に入った小泉総理に、言いたいことは?
カーティス |
「日本は外交により力を入れて、特にアジア外交、中国との関係を衝突の道に行かないように勇気を持って、この取り組むべきだ。これは一番重要な事だと思う。もう一つは今日本国内で行われている憲法改正の話。日本のこれからの進路についてもっと説明…。外に向かって…。日本人に向かっても必要だとも思うけども、外国に向かって日本が歩もうとしている道が何であるかという事を非常に誤解されてると思うんですね、ですからもっと説明をしてもっとアジアに力を入れる」 |
加藤 |
「内政面ではもうちょっと人の話を聞いて欲しい。外交面ではリーダーだから国民の気持ちから10%客観的になって相手の国の立場を考えてほしい」 |
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