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 第五十回 ('05年5月1日放送)
  「小泉政権4年間の点検」

  ゲスト: 後藤田正晴 氏 / 野中広務 氏

小泉政権は5年目を迎え任期を満了すれば、戦後三番目の長期政権となります。郵政民営化法案の成立には大変熱心な小泉政権ですが、一方でアジア外交や年金問題などにはあまり関心がないようにも見えます、そこで小泉総理の忘れ物ということで小泉政権4年間を点検していただきました。


― 尼崎の電車事故は
後藤田 「連日、新聞・テレビで見るだけなんだけどもね、国鉄だけの現象じゃ なくてね、世の中全体のたががはずれているんじゃないの、それの僕は象徴的な 事件だと思いますね、これはキチンとするのには相当な努力がいると思うね」

― なぜ、小泉政権が長期になったか
後藤田 「後がおらんから…。やはり4年たってね40%以上の支持率があるでしょう、お国として見ればね、それなりに成功している政権だと思いますね。それが公正なありかたなんですよ、だけどそれが日本の国の為になるのかと、それからまた国民の暮らしが心配のない安心した暮らしが出来るようになるのかという…、ただちにそれは幸せな結果を招くかどうかという事は言えないんではないかと。ちょっとこの仕事のやり方が強引すぎるんではないかと、最近、議院内閣制という基本をねちょっとはずれたやり方ではないかなと、それが通るという日本の今のこの国会を少し考えたらどうですかと、僕らから見ると思いますけども」
野中 「ああいう人に手向かっていくという勇気をそがれてしまって、マスコミもやらない、そして国民も声を上げようとしない。そういう中で、あの人は自分独特のポーズと短い言葉で国民に呼びかけていく…。国民はあのライオンみたいな頭と短い言葉で吸い付けられて…。そして今そんなに物価が上がるわけでもないし、徐々にですねこれから年金が下がって医療費が上がり、介護費が上がり、給付が減っていくというのがどんどん出てきますけれども、しかしそれがまだ見えて来ない…」

― 郵政民営化は
後藤田 「郵政が内閣最大の政治課題だと仰っておるんですね、それもわからんでもないけど、やっぱりこれだけ内外の問題が山積している時にですね郵政だけがこの国家の中心課題だなんてね、それは重点の置き方がおかしいんですよね」

― 少子化問題は
野中 「やっぱり基本的にはねほぼどの位の人口でこれからわが国はいくのかという事が私はやっぱり国家戦略として建てられなくちゃいけないと思うんですよ」
後藤田 「一体、日本の将来人口はどの位が良いんだろうかといったような、まずは目標がなきゃですね、いくら政策課題やってみたところで効果が測定出来ないでしょ。つまり、1億でいいのか、それとも現状の1億2700万いるのか、場合によっては8000万きっても良いのかという一応の目安を立ててですねその目安を実行するためにはどのように生みやすい環境をつくるか、育てやすい環境を作るかいったようなことを思い切ってやる以外ないんじゃないですかね」


一言