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 第四十六回 ('05年3月27日放送)
  「ライブドア騒動の波紋」

  ゲスト: 野中広務 氏 / ジェラルド・カーティス 氏

― 今度は、ソフトバンク系の会社が登場しましたが?
野中 「とりあえず、私はライブドアがやろうとしたことを一応フジテレビをソフトバンクの下の子会社が助けることになったと、そういうことですけども、しかし本当にそういうことなのかと、これから先はまだ読めないんじゃないかなぁという気がします」
カーティス 「結果はどうなるか全然分からないんですけど、ただフジテレビがソフトバンクインベストメントを使うということは、勝っても新しい形の会社にならざるおえないし、日本の経済社会の変化であるということは間違いないから、日本の社会の変化から見れば、これ非常に意味のある、歴史的な出来事じゃないかと、僕はそう思っています」

― ライブドア騒動から約2ヶ月ですが?
カーティス 「私は最初は堀江さんが毎日のようにテレビに出て、会社の社長がそんなにテレビばっかり出ていいのかとは思っていたんですけども、その結果、彼が毎日出るから、フジテレビの日枝会長も出ざるを得ない。二人が出て、何やろうということをある程度説明しなければならない。これは、ものすごく日本の一般の国民の、株に対しての教育なんです。ですから、なるほど株式会社というのはこういうもんだ、株を持っている人たちが、その権限があるんだという。そしてその株式会社の多数の株を持ってるものが、その会社をコントロールするんだというのがね、今、新しく、定着しつつある。日本人の常識ですよね。そういう意味では、社会的影響が非常に大きいです」

― 日本の社会が変化したのか?
カーティス 「日本の社会は、私から見れば、90年代は『失われた10年』といわれるわけですけど、失われたわけではなく、ものすごく大きな変化の時代だと。特に価値観の変化ですね。若者の価値観、仕事に対して、何のために働くかということに対して、金もうけのためだというのが半分以上ですよ。10年前は三分の一もなかったんだけど、そういう意味では、こういうものが出てくるべきものが、ことが、出てきたと…」
野中 「上手に金を回していく人たちと、それからこぼれていく人たちが、必ず出てくると思いますね。そういうこぼれていく人たち、社会的弱者にどのように政治が目を向けて、そして、一番大切なところに、心配りをしていくかということがですね、こういう激変のときに、私は求められる重要なことだと思うんです」


一言