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 第二十三回 ('04年10月3日放送)
  「内閣改造の裏〜これから何が起きるのか」

  ゲスト: 中曽根康弘 氏 / 森喜朗 氏

小泉政権の新しい顔ぶれが決まった。当面、この人たちが私たち日本の様々なことを決めていく。いや、ほぼ、すべてのことを決めていくと言った方が正確だ。

しかし…これが、今の政治の最良のメンバーなのか。自ら組閣・内閣改造を手がけたことがある中曽根もと総理と森喜朗前総理をスタジオにお招きした。


― 小泉改造内閣の第一印象は?
中曽根 「まあまあ、可もなく不可もなし。しかし小泉さんが最後に野望という郵政を完成させようというそういうものに対して、何か突出した力を持っている人間がいないと。そういう点で小泉さん、寂しいことになるんではないか、そういう気がしますね」
「内閣の顔ぶれはものすごくよく考えて、非常に私はさわやかでもあるし、力がある方々そういうふうにとれると思います…。…むしろ党の人事じゃないでしょうか…。…党の三役がどのような、小泉さんの意向をどうやって党内外に結集させていくか、というそこがポイントだと思いますね」

― 新聞記事の中で、森さんは、亀井さん・古賀さんは是非使った方がいいと?
「これだけの改革を進めていけば、あるいは3年もたてば、必ず、ゆるみもたるみも出てくるわけでしょう。支持率も、下がってくる。まして党内の中には不満もうっ積してくるわけですから。そういう意味では、―再編成をしてみるということは大事で。その時には、仲間だけで中央突破することができるのか、それとも多少は批判もあり、距離もおいてても、…一緒に、心を開いて協力してくれと姿勢があっていいと、そういう方々も協力体制とってもらったらどうですかと。

もう一つは、汗をかいて苦労をして、当選回数で言えば5回6回の人たちが、悶々としてるよ、と。それはみな選挙区で多くの人たちから期待をかけられているはずでしょ。ところが、全く知らないような人をぽんぽん採っていく、若い人を入れると、確かにいいのかもしれない。しかし今まで誰かれ言わないけど、若い人をあなたは抜擢したけれど、誰がどれだけどうだったんですかと。その人でなければならなかったという理由はどういうあれがあるのかっていうのが出てないよ、と。答えが。一番いい例が最初のあの外務大臣…」

― 根回しゼロと聞いたんですが、小泉さんちょっと毛色の違う人事ですね?
中曽根 「そうですね、今までの総理は自分の力と、党の力、両方足して仕事をしようと、小泉さんの場合は自分の力で、党の力ってあまり考えないねえ。だから私に言わしてみれば、これは小泉組の組閣でね…、株式会社小泉ではないかと…。まあ要するに個人色が非常に強くて…、…そのかわり結束は強いかもしれない。やる場合には。当たれば。しかし大きな仕事はできない。大きな株式会社ではないから」

― 森派が増えていますが
「ええ、だからね、それでね森派の横暴だと言われるのは実に不愉快でね。そんなこと言われるようにしてくれた小泉さん、むしろ私が喜んでいると思ったら大間違いで。ありがた迷惑だと」

― 郵政民営化内閣を言われているが
中曽根 「…国家的な大事から見て、本当に、プロとして考えてみて、世界的にもこれをやらなくちゃいけない、そういうものは総理大臣が自分で責任持って考えてやると。そういう意味で、郵政改革というのも一つの問題ではあるけども、総理大臣ってものは、この日本を、どのような日本にしていくのか、つまり憲法の問題とか、それから一番大事な一つは教育の問題ですよ」


一言