2019年4月スタート

インタビュー

高家春馬 役 濱田 岳さん

Q.『インハンド』のオファーがきたときの心境、原作や台本を読んだ第一印象をお聞かせください

まず原作を読ませていただきました。細菌学という目線、医療、医療界に蔓延する陰にも切り込んでいる。その上で、主人公の紐倉と各話の登場人物との人間としての心のやり取りが温かくて、すごく素敵な作品だなと思いました。この作品をドラマ化すると聞き、とっても高いハードルだと感じましたが、“頑張りたい!”と思ったのが第一印象です。

Q.医療、細菌学と聞いて興味は沸きましたか?

はい。すごく好きなジャンルです。“細菌学”の世界を描いた作品は今まで見たことないので、知的好奇心をかられるような楽しさがありますね。僕自身、知らないことを知ることができると思うとワクワクします。

Q.1話完結の医療ミステリーですが、見終わった後、スッキリする作品ですか?

今まで見たことのないアプローチで事件が解決されるので、「すべてが繋がった!」というスッキリ感も当然あるんですけど……。“痛快!”というよりは、“ほっこり温まる”“じんわりと心にくる”という方が近いかもしれません。細菌学というと苦手な方もいるかもしれませんが、心温まるヒューマンドラマでもあるので、その辺も楽しみにしていていただければと思います。

Q.演じる高家春馬はどんな人物ですか?

高家は、国境なき医師団に参加したいという大きな夢を持って、頑張って医者になった男です。だけど、素直すぎるとうか、熱すぎるというか、真っ直ぐすぎる性格がゆえ、医学界で歯車のひとつになれず、医者を辞めてしまうんです。そのタイミングで、紐倉と出会って助手になる。助手になってからは、変わり者でドSな紐倉にいつも振り回されるお人好しで苦労はしますが……紐倉の様々な表情を間近で見て、高家は紐倉という人物に惹かれていく。今後、高家と紐倉がどう心を通わせていくのか僕自身も楽しみです。

Q.高家を演じる上で、心掛けていることはありますか?

紐倉はもちろん、菜々緒さん演じる牧野も紐倉に負けないくらい濃いキャラクターなので、高家は“あくの強い2人”に挟まれてしまうポジションです(笑)。ツッコミがかなり大事になってくる立ち位置だと思うので、僕なりにガチャガチャやって楽しみたいと思います。紐倉とは対照的なタイプなので、高家にできるのは人間味を出していくことかな。また、高家が一番視聴者目線の立ち位置だと思うので、難しい専門用語が出てくる中でいいクッションになれたらと思います。

Q.高家目線で見ると見やすい作品?

そうですね。初見は高家目線だと見やすいと思います。その後、ブルーレイやDVDが発売したら購入していただいて、紐倉目線で見たり、牧野目線で見たり…(笑)

Q.もうDVDの話ですか(笑)

常套文句ですけど、二度三度楽しめる作品です(笑)

Q.高家の魅力、好きなところはどこですか?

高家の“一途な思いを持っているところ”は、同じ男として惹かれますね。彼と僕がシンクロするかというと、そこまでの自信はないんですけど…。社会にもまれても、信念は揺るがないというか、真っ直ぐで心が折れないという部分は、とても素敵だと思います。演じる僕がそこを生かしてあげなければと。キャラクターの濃い二人に挟まれて一生懸命頑張っているので、彼の健気な部分を応援してくださったら、彼はもっと頑張れると思います。また、紐倉の助手として、映像ではほとんど出てこないんですけど、この小さな身長で一生懸命重たい荷物を運んで研究室をキレイにしているので…高家の見えない努力も感じていただけると嬉しいです。

Q.紐倉は、どんな人物ですか?

天才過ぎるが故、人と馴染む気がない、人と心を通わす気がない人物かな。でも、努力なしの天才はないと思うので、紐倉がなぜ天才と呼ばれるようになったかもみどころです。紐倉は一見とっつきにくい人物ですが、人として素敵な言葉を掛けることがあるんです。それは日常の暮らしの中でもハッとするような言葉なので視聴者のみなさんも楽しみにしていてください。現段階では、まだまだミステリアスな紐倉しかみていないので、これからが本当に楽しみです。

Q.紐倉と高家の掛け合いはいかがですか?

助手になってからは、紐倉と高家の独特の掛け合いが多くなっていきます。それはボケとツッコミみたいな丁々発止をイメージされるかもしれませんけど、天才と凡人の丁々発止なので、あまり見たことのないリズムの掛け合いになるかと。 山下さんと細かい打ち合わせをすることはなくて、僕が大声でつっこんだら、山下さんがそれに合わせた返しをしてくれる…という感じで、お互いにその場の空気でセリフのテンション、声の大きさ、ニュアンスが変えていく感じです。山下さんの力を借りて、紐倉と高家のシーンが高まっていくのを肌で感じるので、とても楽しいです。

Q.菜々緒さん演じる牧野はどんな人物ですか?

牧野は頭の回転が速い秀才。セリフの端々や佇まいから、それを感じていただけるかと。紐倉と高家のちょっとしたいざこざを瞬間的にクルっとまとめてくれる器量よしな美人ですね。

Q.牧野に高家はいじめられることも?

露骨にはないですけど、彼女は高家のことをバカにしていると思います(笑)。だって、自分で「東大の法学部主席で卒業している」と言うくらいですから、よほど自分に自信があるんでしょうね。高家は見返すことが出来るのか?みなさん、注目していてください(笑)。

Q.このドラマには動物や爬虫類などが登場しますが、濱田さんご自身は平気ですか?

蛇系はダメですね。この前、菜々緒さんが平気な顔して大蛇を首に巻いていたんです。すごく大きな蛇をマフラーみたいに巻いていて。ズルいんですけど、菜々緒さんが巻くとオシャレでかっこよく見えちゃう(笑)。サスガだな〜って思いました。僕は蛇を見たことも触ったこともなかったのでビビっていました(笑)。

Q.動物との撮影はいかがですか?

動物には癒しの力があるので、みんな穏やかになりますね。紐倉の研究所にサモエドという白くふわふわした大きな犬がいるんです。とてもかわいくてキャストだけでなくスタッフも癒されていて、現場の雰囲気がとてもいいです。この前、亀とのシーンもあったのですが、撮影向きではないですね(笑)。亀が歩くシーンだったのですが、中々動いてくれなくて、何十キロもあるので持ち上げて動かすこともできないし。怒ってもしょうがないから、みんなで温かい気持ちで動くのを待っていました(笑)。

Q.山下さん、菜々緒さんとの共演はいかがですか?

山下さんとは、約11年ぶりの共演。実は山下さんは、僕が初めて仕事でキスをした相手なんです(笑)。僕の“初めて”をあげた相手なので、絶大なる安心感があります。甘酸っぱいあの日のキスが、このドラマでも生きるかもしれないですね(笑)。久々に会っても時間を感じさせない山下さんの包容力や人柄は変わらず、あの頃の優しいお兄ちゃんのまま。すぐに11年前の距離感に戻れたので、それは山下さんの力だと思って、早速甘えています。

菜々緒さんとはCMで何度も共演していますが、その現場はちょっと特殊で、台本通りにはやらずにみんなが自由にセリフを投げ合うんです。そんな中で菜々緒さんは言葉のキャッチボールをするのが本当に楽しいと感じる方なので、今回ドラマでゆっくりとセリフのやり取りができるので、すごくうれしいです。菜々緒さんは、明るくはつらつとしていて親しみやすい人なので、スタッフはみんな菜々緒さんのこと好きですね。疲れた現場のおじさまたちの活力になっているのは間違いない。菜々緒さんのおかげで、みんな元気に粘り強く楽しくやっています(笑)。

Q.最後に、視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

『インハンド』という面白い原作を、山下さん、菜々緒さんと共にドラマとしてみなさんにお届けできるということをとてもうれしく思っています。天才紐倉が織りなす世界感に、僕の演じる高家がどのように関わっていくのか?みなさん、高家の応援もよろしくお願いします(笑)。

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