被災地から消えた娯楽―― 東日本大震災直後の2011年4月。被災地から日常が失われる中、「東北の人々を自分たちの音楽で元気づけたい」として、外国人としていち早く被災地・盛岡でコンサートを行ったアーティストがいた。アメリカ出身のロックバンド「MR.BIG」だ。コンサートのみならず、被災者のために新曲を収録し、チャリティーソングとして発売したり、コンサート会場でメンバー自ら募金活動を行うという真摯な姿勢は、多くの被災者を勇気付け、希望を与えた。 それから3年。再びバンドは来日するが、ドラマーのパットが難病であるパーキンソン病を発症し、通常の演奏活動ができなくなったことが判明する。苦境に陥ったバンドを救ったのは、「恩返しをしたい」と話していた被災地・仙台のファンだった。 震災や難病という困難に翻弄されながらも互いの絆を深めていくバンドと日本のファンたち。その一部始終をカメラは追い続けた。
ディレクター:川西全・永田大(TBSテレビ報道局)
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