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その開眼寺が、いま熱い視線を集めている。14年ぶりにやってきた住職が講師となり、企業の新入社員研修が行われる。リクエストは引きも切らず、見学や相談に訪れる人も少なくない。 ![]() 住職の柴田文啓さんは、大学の工学部を卒業して大手電機メーカーに入社、海外法人の社長としてビジネスの最先端にも立った。退職後、禅の修行をして僧侶になった異色の人物だ。 開眼寺の総本山は、京都の臨済宗妙心寺。傘下に3千4百カ寺を持つ。 ![]() その妙心寺派の寺院、いま住職のいない「無住寺」が千カ寺を超えている。このままでは無住寺が増えるばかりと、危機感が深まる中で、定年退職後に住職になったのが、柴田さんだった。 柴田さんは、自らの活動を通じて、「檀家に頼らない新しいお寺のビジネスモデル」をつくるべきだと強調する。 ![]() そんな柴田さんのうわさを聞き、僧侶になりたいという年金世代の人たちが話を聞きに訪れ、実際に禅の修行に入る人が増えてきた。そして、妙心寺派の無住寺対策で、年金世代のリクルートが中心テーマのひとつになってきた。 無住寺が生まれていく理由や背景を取材しながら、柴田さんと開眼寺が投げかけている「年金世代の生き方」と「地域社会」の問題を考える。 ![]()
制作:TBSテレビ
取材:岩城浩幸(TBS報道局) 構成:清重宗久(TBSプロネックス) |
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