![]() ![]() 「今朝は死刑を執行される夢を見て目が覚めました」。最高裁で死刑判決が出た翌日、奥本章寛死刑囚は、面会した記者にこう打ち明けた。 ![]() 奥本死刑囚は5年前、宮崎市の自宅で生後5か月の長男、妻、義母の3人を殺害した。なぜ自らの家族に手をかけたのか。どのように事件と向き合ってきたのか。およそ3年間、10回にわたる面会を繰り返して、記者がその想いを聞いた。 一審の裁判員を務めた男性は、死刑判決を下す負担の重さを訴えた。「判決が決まったときは涙を流した。人の生き死にを決めることだから、プロの裁判官が責任をもってやるべきだ」。 ![]() 一方、一審で死刑を強く求めた被害者遺族の男性(20代)は、悩んでいた。「奥本だけが悪いわけではない…」。男性は、最高裁での審理を前に自ら拘置所に向かい、奥本死刑囚に面会した。そして裁判のやり直しを求める異例の上申書を提出した。 1つの死刑判決をめぐる死刑囚、裁判員、遺族のそれぞれの想いを取材した。 ![]()
制作:TBSテレビ
取材:西村匡史(TBS報道局) |
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