![]() ![]() 福島県浪江町に住んでいた大浦義美さん(66)。6人家族だったが、津波で母、妻、娘、孫娘の4人が犠牲になった。残された義美さんと、当時、小学5年生だった孫の将貴くんの、男二人だけの生活が始まった。 ![]() 義美さんは仮設住宅で、慣れない「主夫業」に悪戦苦闘したが、気丈に振舞う将貴くんが励みだ。その将貴くん、行方不明の姉の清華ちゃん(当時14)のことだけはあきらめがつかなかった。そんな将貴くんの心に区切りをつけるため、義美さんはこれまで拒んできた清華ちゃんの死亡認定に踏み切り、葬儀を行った。 ![]() 震災から2年10か月。小学生だった将貴くんは中学2年生になった。義美さんは苦手だった料理にも懸命に取り組んでいる。 「前向きに生きるなんて嘘だ。それは他人が言うことだ」。カメラの前でこう話す義美さんだが、将貴くんの前では決して弱気な姿を見せない。一方、将貴くんも、義美さんの前では口にしない感謝の思いを、打ち明けた。寒さがつのる被災地での二人を取材した。 ![]()
制作:TBSテレビ
取材:西村 匡史(TBS報道局) |
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