![]() ![]() 大学生の荒美有紀さん(24)は「盲ろう者」だ。「盲ろう者」とは、視覚と聴覚の重複障害者のことをいう。 ![]() 美有紀さんは、神経に腫瘍ができる難病を患い、22歳の時に視覚と聴覚をほぼ同時に失った。20代という若さで、しかも突然、盲ろう者になるケースは極めて稀だ。入院中の日記には、光と音を失った悲しみ・・・孤独・・・絶望・・・。彼女の心の叫びが綴られていた。 ![]() だが、過酷な運命を背負っても美有紀さんは人生を諦めなかった。“失ったものを取り戻したい” 点字を猛勉強し、大学に復学した。さらに、国のモデル事業の訓練生第一号に選ばれ、親元から離れて生活訓練をしながら1人暮らしを体験することに・・・。それは絶望から“希望”への挑戦だった。 ![]() こうして周囲のサポートを受け、人生を切り拓いている盲ろう者がいる一方で30年間、全く支援を得られなかった盲ろう男性もいた。見えない聞こえない世界で、隔離されて生きる30年。想像を絶する彼の人生には、情報を受けることも発信することもできない盲ろう者の困難さと支援の難しさがあった。 ![]()
制作:TBSテレビ
ディレクター:河北敏之 |
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