![]() ![]() 住み慣れた故郷に帰る日は、本当に訪れるのだろうか…。 ![]() 東日本大震災による大津波で、妻を失い、自宅を流され、さらに原発事故で故郷を離れざるを得なくなった荒木清一さん(63)は、いま、南相馬市の仮設住宅で、母や愛犬“スー太郎”と暮らしている。先祖代々暮らしてきた小高区は、2012年4月に警戒区域の指定が解除され、日中は自由に立ち入りできるようになった。しかし、町の現状は、復興とはほど遠い。 行政は、津波で被災した5世帯以上がまとまれば、元の住居に近い高台に土地を造成し、住民の帰還に道筋をつけると提示した。しかし、丹精込めて耕してきた田んぼは荒れ果て、インフラの整備は一向に進まない。かつての住民の中には、現状に見切りをつけて、新たな地に生活の場を求める人も出始めた。 ![]() 「もう一度、生まれ育った先祖の土地に戻って、米作りをしたい」。強い決意を語り続けてきた荒木さんも、岐路に立たされている。 変わり果てた故郷への一時帰宅で、荒木さんが自ら回したカメラに残された無念の言葉、復興が進まない中、将来に向けて踏み出さざるを得ない苦悩…。荒木さんの2年を追った。 ![]()
製作:TBSテレビ、テレビユー福島
取材・構成:神田和則 撮影:金子紀一 VE:阿部幸二郎 編集:大旗勝俊 |
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