![]() ![]() ![]() 長野県の南、豊丘村。庭先に咲いた小さなひまわりに、日中友好の未来を託す女性がいる。小学校教諭の大橋春美さん、42歳。中国残留日本人の父と中国人の母をもつ帰国者2世で、息子の遼太郎くん(12歳)と暮らしている。 「戦争がなければ私は生まれてこなかった命」、存在そのものへの不条理、その苦悩は今も消えない。戦争の歴史ゆえに中国では非難を受け、日本では偏見の中で生きてきた。 ![]() 2012年の夏、親子は中国の生まれ故郷や戦跡を訪ねた。残留孤児の父親から自分たちへと続く戦争と向き合う旅。「自分は何者なのか」、自らの存在と対峙する旅でもあった。 日中国交正常化から40年を迎えた。しかし、領土問題を契機に関係は軋みはじめ、友好の未来は見通せないままだ。二つの祖国に生きる中国帰国者の戦後史を辿りながら、戦争への認識を異にする日本と中国が、国境を越えて手をとり合って生きることの難しさと希望を見つめる。 ![]()
制作:SBC信越放送
ディレクター:手塚孝典 |
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