![]() ![]() ![]() 2011年11月の夜。記者の元に届いた1本の電話は、母親の突然の死を知らせるものだった。うつ病の末に、自ら命を絶ったという。 突然の出来事に、ただあ然としていただけの記者は、しばらくしてある思いに行き当たる。カメラを手に取ることだった。最初は携帯の動画機能に始まり、やがてビデオカメラを手にホームビデオとしての記録を始める。 ![]() ファインダーに映るのは、時には笑い、時には涙しながら、悲しみを必死に乗り越えようとする父親の姿だった。その姿と、残された父と娘の間に交わされる様々な会話を、カメラは1年にわたり捉え続けた。 映像が増えていくにつれて、記者は「番組にしたい」、と思うようになる。しかし、肉親の自死を人に明かすことを、果たして父親は許すのか。葛藤の日々が続く。 ![]() その迷いを振り払ったのは、同じ年に起きた東日本大震災、その被災地の姿だった。記者は父親に許しを請う。「お母さんの死を無駄にしたくないから」と― ![]()
製作:TBSテレビ
取材・構成:清水沙矢香 |
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