![]() ![]() バルカン半島・旧ユーゴスラビアに位置するコソボ共和国は、かつて激しい民族紛争を経験した。10年余りを経て、一昨年セルビアからの独立を宣言したものの、今も戦後復興の途上にある。 ![]() この国のオーケストラで首席指揮者を務める日本人がいる。長野県出身の柳澤寿男さん、39歳。今年7月、コソボ・フィルを率いて帰国し、長野県岡谷市などでコンサートを開いた。 今回、初めて観客の前で演奏された曲がある。戦争と平和をテーマにした「LOTTAPACE(ロッタパーチェ)」。作曲者のバキ・ヤシャリさんは、柳澤さんをコソボ・フィルに招いた人物で、曲は紛争で自らが体験した哀しみから生まれた。 ![]() 演奏する楽団員にとっても紛争をテーマにした曲と向き合うことは簡単ではない。演奏を始めると当時の記憶が蘇るというのだ。 戦禍の傷跡を抱えながら音楽を糧に生きようとする楽団員、その哀しみと祈りに寄り添いタクトをふる柳澤寿男さんを、コソボに取材した。彼らの葛藤や格闘から生まれた音楽が訴えるものとは何か。音楽家たちの魂の響きに迫る。 ![]()
制作:SBC信越放送
|
■ バックナンバー
|