![]() ![]() 「呆けるが勝ち」だろうか。 しかし、そうではない。 健常者の立場から認知症の人をながめるのではなく、当事者の側から、当事者の立場に立ってこの世界をみてみようとすること。認知症に新しい時代をもたらしたのは、じつにこの視点の転換であった。その転換をもたらしたのは、伝説の精神科医・小澤勲先生である。 徹底して認知症ケアの現場に立ち、当事者一人ひとりの物語のなかから認知症を解き明かそうとしてきた小澤先生は、認知症のケアとは当事者の固有名詞を取りもどすことなのだという。その先には、認知症の人たちがつくる、透明な、そしてほとんど聖性につながる世界がひらかれている。 |
■ バックナンバー
|