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世界遺産の映像の世界
矢口信男さん
Q:通常取材に入るまでに、どのような下調べをするのですか?
A:大体は資料や写真集、時には別取材の時に一度下見した映像などを基に、どのような内容にするのかディレクターが大まかなストーリーを作ってくれます。打ち合わせの時にはそれらを参考にしながら話し合いをし、まずは現場のイメージからレンズや特殊機材の選択をします。もう10年も経つとある程度話さなくても分かる部分が増えてきます。最近は基本プラスアルファ「今回は何か新しい事ができるか」ということをテーマに話す事が多くなったような気がしますね。それでも、イメージできるのはあくまでもこれまで培った経験の物。現場では多くの特殊機材を探したり、町の大工さんに作ってもらったりと臨機応変にトライする事が次回の撮影の知恵になりますね。
長く続く番組というのは、常に何か新しくて違った事が登場するものです。僕にとっては色々な映像を見てそこからヒントを得たり、別の仕事で得た知識をアレンジして試してみたり、使った事のないカメラを見て「こういうサイトのこの撮り方には使えそうだな」と自分の中にアイディアをストックしておくのも取材に対する下調べの範囲。常に新鮮さを提供できるよう心がけています。
Q:文化遺産より自然遺産を多く撮影なさっている矢口さんですが、自然ならではの撮影方法というのはあるのでしょうか?
A:自然と言っても、大地や山、海、川など対象物は必ずあるので特に撮影する際に差を感じるということはほとんどありません。でも強いて言うならば、皆さんが思う「自然」というのは、見渡す限りに緑や海などが広がっている映像だと思います。文化遺産ならば規模の大きな物は10mほどのクレーンで撮影する場合もありますが、自然の場合はそれでも収まりきれない場合が多いので、高い場所(数時間もかけて山を登ったり)を探してとにかく少しでも広がりが見える場所を探します。さらに世界遺産の場合は「スタジアムレンズ」というものを使ったりもします。その名の通り、スタジアムほどの広さを一つの画面に納められるくらいのレンズ。
その他にも、ヘリコプター、セスナやパラグライダー、気球などを使って上空から撮影したりもします。自然の場合はどうしても上からどうなっているのか? どう見えるのか? を追求したくなってしまう物ですからね、あらゆる乗り物にはお世話になっています。
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