インタビュー

綾瀬はるかさん(岩木亜希子役)

原作を読んだ感想をお聞かせください

4コマ漫画が原作なのでテンポよく読めました。私の演じる亜希子さんが本当に一生懸命で胸を打たれます。その姿がおかしくもあり、ホロっとくるところもある。
笑えて、あたたかい、とても素敵な漫画だなと思いました。

森下佳子さんが脚本を書かれていますが、読んだ印象をお聞かせください

すごく面白かったです。森下さんの脚本は、長セリフや覚えづらいような難しい言葉でも、すーっと頭の中に入ってくるんです。『世界の中心で、愛をさけぶ』(2004年)、『白夜行』(2006年)など、6作品ほど森下さん脚本の作品に出演させていただきましたが、今回は森下さん節がちょっと抑えられているようにも感じました。森下さん節というよりは、亜希子さんのキャラクターが原作に忠実に描かれている印象です。

森下さんから役柄に関してのお話は?

ありました。亜希子さんは1話では無表情ですが「それは一生懸命、目の前のことに対応しているから」とお話がありました。元々、彼女は感情が出にくいところもありますが、相手の話を一生懸命に聞きながら、次の動作を頭の中で考えているときには、無表情になることがある。それだけ亜希子さんが今、一生懸命なんだと、そして、徐々に視聴者のみなさんに「“今、怒ってる”“今、笑ってる”ということが分かってもらえるような人物になればいいね」とお話をしました。

母親役を初めて演じること

私自身“母親役”というと、まだ違和感があります。さらに“義母”というと、聞きなれない言葉なので「え?義母!?」と驚きましたが、亜希子さんも「どうやって母親になればいいんだろう」と、日々葛藤して一生懸命にお母さんになろうと頑張っているし、私も“母親になろうと頑張る”というところでは、彼女と共通している点かなと今は思っています。

演じる岩木亜希子という人物

何か国語も話せるような頭が切れる女性で、33歳で部長として、たくさん部下を従えている姿はカッコいい女性です。それでいて真面目な人…好きです(笑)!
少しズレているところもありますが、亜希子自身、母親がどういうものかわかっていないので、娘に対して奮闘する姿は応援したくなります。

誰に対しても敬語でしゃべるのが特徴的ですよね?

そうですね。誰に対しても、年下のみゆきちゃんに対しても、きちんときれいな言葉で話す亜希子さんが私はとても好きです。一見、違和感を感じそうですが、亜希子さんのキャラクターを演じていると、それが違和感なく演じることが出来ます。
亜希子さんを演じるにあたっては、話し方以外に、歩き方や普段の姿勢も気を付けています。歩き方はカツカツカツとテンポよく、姿勢は常にシャキッとなるように意識して演じています。

亜希子に影響を受けたことは?

亜希子さんに感化されて、早口でしゃべってしまいます。シャキシャキっと(笑)。
あとはやはり亜希子さんが誰に対しても、丁寧に敬語で話をするところがいいなと思ってやってみたんですけど、今まで“ありがとう”と言っていたのを“ありがとうございます”にしたら、急に距離を感じてしまって。今は、自分のキャラが迷走中です(笑)。

綾瀬さんから見た夫になる宮本良一はどんな人?

亜希子さんとは対比して、穏やかでマイペースな人です。亜希子さんが硬いあまり、娘になる、みゆきちゃんとぶつかってしまったとき、良一さんの柔らかいツッコみやフォローが入ると「肩肘張らなくていいんだ」という気持ちになることがあります。亜希子さんと本当に対照的な人です。

良一さんを演じる竹野内豊さんとは初共演とのことですが…

お会いするまではクールな方なのかなと思っていたのですが、実際は違いました(笑)。焦ることあるのかな?と思うほど、何事にも動じないというか…。私、長セリフのときに緊張して間違えて「あ!」って慌ててしまうことがあるんですけど、竹野内さんは「間違えちゃった〜(笑)」って笑顔で穏やかで。竹野内さんには自分自身の時間が流れているようで、とても柔らかい印象です。

娘になるみゆきちゃんはどんな子?

お母さんがいなくて寂しくても、素直に甘えられずに強がってしまう女の子。それでいて、負けず嫌いなところもあるので、突っ張っています。

演じている横溝菜帆ちゃんについて

(お話の流れでは)まだ仲が悪い状態なので、あまり話さないようにしているんですけど、たまに話すと女の子らしくて可愛らしい子です。菜帆ちゃん自身も負けず嫌いなところもあるようで、役に通じて負けず嫌いが、いい感じに出ています。本当は可愛くて優しいけど、あえて突っ張って生意気なことを言うのが、普段は言わなそうな女の子が言うことで、余計に可愛いさを増します(笑)。

そんなみゆきに冷たくされるシーンを演じて

私、みゆきが突っ張って生意気な感じが本当に好きなんです。「キターーー!」って感じ(笑)。実際に自分が亜希子さんだったら「大変〜」と思うかもしれないけど、でもそういう子が本当に心を開いてくれたとき、さぞかし嬉しいんだろうなと思います。今のあの生意気なみゆきちゃんだからこそ、1回でも笑顔が見ることが出来れば、亜希子さんの人生が変わってしまうほどの嬉しさが得られるのでしょう。だから今はまだ生意気なみゆきちゃんがいいです。

視聴者にメッセージ

このドラマは、登場人物の一生懸命がいっぱい詰まったドラマです。
一生懸命、仕事一筋で生きてきた亜希子さんが、今度は義母になり、子供と向き合うことになります。そんな彼女の一生懸命さは普通とはちょっとズレているけど、あくまでもそれが亜希子さんなりの一生懸命さ。その一生懸命さが時には笑えたり、その一生懸命さがみゆきちゃんに通じたとき、その姿に心打たれ、応援したくなる。そんな、とても愛が詰まったあたたかいドラマになっています。
亜希子さんの1シーン1シーンに心を込めて演じていきたいと思いますので、ぜひご覧ください!

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