2018年11月3日 夜9時〜
類稀な美貌を持ち、愛に生きながらも、長きに渡る幽閉生活を強いられ、断頭台に立つことになったスコットランド女王、メアリ・スチュアート。そんなメアリが愛した刺繍。手芸が特技の平田薫さんに、刺繍についてのお話を伺いました。
私が好きな手芸は、刺繍と編み物です。でも実は、何かを作りたいとはあまり思っていません。特に刺繍は、白布かフェルトに好きな図柄を自分で描いて、それをステッチで埋めたら終わりというパターンが多いですね。刺繍をした布を使って手帳のカバーなどを作ったこともありましたが、ほとんどは布に刺繍をしておしまい。飾ったりもしないので、刺繍をした布がたくさん溜まっています(笑)。
メアリ・スチュアートが遺した刺繍
生き物たちがとてもリアル!
私の場合、ひたすら布に針を刺していくこと自体が好きです。ですから図柄は布一面に丸と三角がいっぱい、なんてこともあります。刺繍をしているときは、針先に神経を集中しているので、無心になれます。いったん始めると時間を忘れるほど没頭してしまうので、ひとつ完成するとしばらくはお休み。また数か月経つとやりたくなって始めるという繰り返しをしています。
刺繍にはさまざまな魅力があると思います。メアリ・スチュアートは美しい刺繍を見て楽しむだけでなく、自分でも刺していました。番組でもご紹介したように、言葉を刺繍したものも多く、刺繍に想いを込めていたと思います。でもさまざまな想いを抱えていた彼女も、ひたすら針を動かしている時には無心になれたのかもしれないと思いました。