2016年10月1日 夜9時〜
サッカラの階段ピラミッドには
世界最古のスタジアムがある
そこでは驚きの競技が行われていた
スポーツという視点で古代エジプトを見ていくのも、とても興味深く面白かったです。遺跡の壁画を見ると、古代エジプトでもトップアスリートはヒーローだったことがよくわかります。大砂嵐関は、さすがは現役力士、壁画に描かれたアスリートの身体つきにも注目していました。関取が壁画を見ている時のキラキラした目が忘れられません（笑）。実はスポーツ競技を描いた壁画のある場所は、私でも狭いと思うほど細い通路を通って行ったり、急な階段をかなり上った所にあったりしたので、身体の大きい大砂嵐関は大変そうでした。でも壁画を目の前にしたとたんに、これまでの苦労はチャラとばかりに関取の表情がパーッと明るくなるのです。全身に喜びと感動が溢れていました。そんな大砂嵐関の様子も見所のひとつではないでしょうか。
豪族の墓に描かれていた壁画
これを見た大砂嵐関が大感激した訳とは？
またツタンカーメンにまつわる最新調査を取材するために、10年ぶりくらいに黄金のマスクを見たのも印象的でした。少し離れた場所からもその輝きが分かり、ものすごい存在感を感じました。でもミイラを見ると、自分のイメージより小さくて、少年王と言われることにも納得がいきました。前に見た時は、おぉこれがあのツタンカーメン！と実物を見た感動が大きくて客観的に観察できなかったのかもしれませんね。以前に見たものでも、新たな視点で見れば新たな発見があるというのは、今回の取材を通して感じたことのひとつです。最新の調査で明らかになってきたツタンカーメンについての新説はこれまでのイメージを覆すものでした！
「ツタンカーメンの黄金のマスクを見ると
パワーをもらうと関取が言っていました」（瀬戸さん）
明るくユーモアのある大砂嵐関と一緒にエジプトを取材できて本当に楽しかったです。大砂嵐関は、ツタンカーメンや壁画に描かれた人たちを「私のおじいさん」と言うのです。日本なら「お前の先祖じゃないだろ」と突っ込まれそうですが（笑）。エジプトの方にとって、今も古代エジプトの歴史はそれほど身近なものなのだと感じました。祖国の偉大なる先人を、敬い誇りに思うだけでなく、自分をいつも見守ってくれているご先祖さまのように感じているからこその表現ではないかと思いました。そんな風に歴史を見るのもなんかいいですよね。関取には素敵なことを教えて頂きました！
大砂嵐関の化粧回しや浴衣にも
強さの象徴であるスフィンクスが描かれている