2016年8月6日 夜9時〜
初めて流氷を見た2月から4カ月後の6月に再び知床に取材に行きました。2月もキタキツネやアザラシ、それからクリオネなどの生き物と遭遇できましたが、6月の知床は眩しいくらいに命に溢れていました。今まで知床の動物といえば、クマくらいしか思い浮かばなかった自分が恥ずかしいです(笑)。雪に覆われていた冬とは違い、風景も一変していて、2月に訪れた場所でも初めて見るような新鮮な感動がありました。
6月は知床の遅い春
海ではサケ漁が始まる
原生林では大型哺乳類の
子育ての時期になる
ボートから見たシャチの大きさにドキドキしたり、海面にいる無数の小さなオキアミを初めて見たり、定置網漁に同行させて頂いて大漁だと大喜びしていたら「これは多い時の半分」と言われて驚いたりと6月の取材では知床の豊かさを実感し、満喫することができました。その一方で大型猛禽類の取材ではいろんな意味で衝撃を受けることが多かったです。まず都会に住んでいると、よく目にするのは大きい鳥でもカラスくらいなので、その大きさにびっくりしました。オオワシは翼を広げると2.5メートル!これまであまり意識したことのない生き物たちでしたが、間近でじっくり観察させて頂き、たちまち魅了されてしまいました。
野生の猛禽類を守る活動をしている
獣医師の齋藤慶輔さん(写真右)
「猛禽類の魅力はズバリひと言、カッコイイ!」(鉢嶺さん)
猛禽類のことをいろいろと教えてくださった齋藤先生のお話はどれも印象的でした。知床のように豊かな自然がある場所でも動物たちにとって危機的な状況があることがまずショックでした。そしてその現状を自分は全く知らなかったことも悲しく情けなかった…。ロシアで取材をした研究者の方は、私たちの暮らす地域の環境は地球の広範囲に良くも悪くも影響を与えるので、そのことをより多くの人が自覚していくことが大切だとおっしゃっていました。今回の番組を通して、大自然の美しさを楽しんで頂くと同時に、普段私たちが見たり聞いたりすることがあまりない自然の一面にも注目して頂ければと思います。
日本はもちろん海外の観光客も多い知床
はこれからハイシーズン