2015年6月6日 夜9時〜
湖面に空が映る鏡の世界は
いくつかの条件が揃って初めて現れる奇跡の絶景
ウユニへ行くまでの道のりは、人が住んでいる所もほとんどなく、恐竜の化石が埋まっていそうな赤茶けた大地がずっと続いているんです。そしていきなり真っ白な大地が出現するので、感動より先にまず衝撃を受けました。えっ!?何が起こったの?と訳が分からない感じです(笑)。まるで別世界に迷い込んだようでした。ウユニでも湖の畔の方は塩に土が混じって茶色っぽいのですが、奥へ進むと真っ白になっていきます。そして車から降りて見渡す限り真っ白な大地をじっくりと眺めた時、感動が一気に湧いてきて熱いものが込み上げてきました。本当に美しかったです。その美しさは昼、夕暮れ、夜と時間によっても違います。それぞれ魅力的ですが、私が一番好きなのは刻々と表情を変えていく夕景です。
「夕景のウユニはまるで印象派の絵画のようでした」(大杉さん)
標高3500メートル以上のアンデスの次に訪れたのは、広大なジャングル、アマゾンです。取材をしたウルビチャは、音楽の村で、その音楽がクラシックというのが驚きです。この村で印象に残っているのは、みなさん気さくでフレンドリーなこと。子どもたちも人懐っこく、すぐに私の名前を覚えてくれてロケの車を見つけると「アイリ!アイリ!」とコールしてくれました(笑)。ジャングルの村でクラシック!?と最初は思いましたが、この方たちだったからこそ異国の文化を受け入れてきたのではないかと思いました。
ウルビチャ村にある国立の音楽学校に通うダニエルくん
ウルビチャでは今では村の人だけではなく、ボリビア各地から学びに来る子どもたちがいるという音楽学校を取材したのですが、下級生たちの練習は意外にもとても和やかでした。私を見つけると微笑んだり、手を振ったり(笑)。でも上級生になるとかなり厳しい練習をしていましたから、先輩たちに憧れて自分も上手くなりたいと思うのでしょうね。クラシックの楽器は、特別な才能や環境に恵まれた人が学ぶような印象がありますが、そんなことは関係ないとウルビチャ村の人に教えられた気がします。そして最後に教会での演奏会を聞かせて頂きましたが、汗を流しながら真剣な表情をしていた子どもたちに演奏前から思わずウルウル(笑)。そして力強く迫力のあるハーモニーが心に響きました。
バイオリン歴60年の男性
番組ではウルビチャが音楽の村になるまでの物語と
この村のオーケストラの意外な秘密に迫ります!