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第1288回
海を渡った写楽を追え!
イオニア海の至宝ギリシャ コルフ島

2013年9月14日 夜9時〜

芸術を心から愛するコルフの人たち
日本美術コレクションも島の宝として守られてきた

先ほど、コルフ島であまりアジアの人を見かけなかったと言いましたが、コルフにはヨーロッパ最大級のアジア美術館があるんです。特に圧巻なのが、1万点以上にもおよぶ日本美術です。そのほとんどは、ギリシャ人コレクター、グレゴリオス・マノスさんが生涯と財産をすべて捧げて集めたものです。日本でもニュースになった新発見の写楽の肉筆画はもちろんですが、江戸城にあった屏風など貴重な作品がたくさんあります。そして日本の研究者の方たちが一番驚いたのは、その保存状態の良さだったそうです。浮世絵も、初版、2版、3版のうちどれかを買うというマノスさんの徹底したこだわりのおかげで、現在はほとんど退色している色も鮮やかに残っているのです。一度も日本へ来たことのないマノスさんが、そこまで日本美術に惚れ込んで、後世に残すためにできる限りを尽くしてくれたおかげですね。

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ギリシャ人最初の日本美術コレクター、グレゴリウス・マノス
しかし彼はコルフ島出身ではありません
なぜ彼はコルフ島にコレクションを残す決意をしたのか
番組でご紹介します。お楽しみに!

今回の取材で、一度思わず涙が込み上げてしまったことがあったんです。コルフ島は、音楽の島としても知られ、島の人たちは生活の一部として音楽を楽しんでいます。私たちは楽団の練習を取材させて頂いたのですが、さまざまな年代の人たちが集まって楽しそうに練習をしているところを見ていたら、おじいちゃん、お父さんそして息子の3代が仲良く音楽を奏でる…なんて優しい光景なんだと思わず込み上げてきてしまったんです。でも練習風景で泣くのは不自然だという冷静さも少し残っていて(笑)、何とか耐えました。

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「街を歩いていると、よく楽器を練習する音が聞こえてきました。
洗濯物を干しながら歌っているお母さんもいて
本当に音楽が生活に根付いていると感じました」(白石さん)

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「コルフ島はけっこう蒸し暑いので
甘いものが欲しくなるんです(笑)」(白石さん)

コルフ島の人たちは、前向きでハッピー、そして芸術を心から愛しています。そんな方たちに守られている日本美術は幸せだと感じました。今回の番組をきっかけに、日本とのご縁を知って頂きコルフ島に親しみを感じて頂けたら嬉しいですね。そして機会があれば是非、訪れてみてください!

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「今回の取材では、コルフ島と日本の繋がり
そして島の人の温かさにふれることができました」(白石さん)

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