2013年7月20日 夜9時〜
番組でアントワネットが作詞作曲したとされる子守唄「A ma fille(わが娘へ)」を歌い見事な歌唱力を披露してくれたミステリーハンターの野々すみ花さん。担当ディレクターによる、その撮影にまつわるエピソードをご紹介いたします!
資料を調べていてアントワネットの曲が見つかったときには、フランスのプロのシャンソン歌手に歌ってもらおうと思っていたんです。ですが、野々さんと打ち合わせをしたときに、軽い気持ちで「歌ってみる?」と聞いたら、彼女が「はい!歌いたいです!」と即答してくれたので、チャレンジしてみようかと。とは言っても、番組が始まって以来、ミステリーハンターが1分30秒もの歌を、しかも外国語で歌うなんてことは前代未聞でしたから。その時点では、うまくいけば…くらいに思っていました。ところがロケ前に彼女が練習している声楽の教室に行って気持ちが一変。その歌声が、本当に素晴らしくて。さすが本物だー!これはいける!と確信しました。
撮影が行われたのはパリの音楽院
「あのシーンは今回番組の見所の
ひとつです」(担当ディレクター)
その実力も、さすがなんですが、努力することや学ぶことへの真摯な姿勢も並大抵ではなく、頭が下がる思いでした。初めてのロケで、ただでさえ大変なことが多かったでしょうに、ロケ中も食事の時間や寝る間を惜しんで、ホテルの隣にあったコーディネーターさんの事務所で練習を重ねていました。彼女の歌声があまりにも美しいので、この番組を手がけて25年のベテランコーディネーターさんが聞き惚れ、ついには「息子の嫁に欲しいなあ」とまでおっしゃっていました(笑)。本当にがんばりやさんなんだなと、しみじみ感じました。 もうひとつこぼれ話を。今回お城を1日借りて、アントワネットの再現を行ったんですが、そこでも野々さんは、大活躍でした。というのも舞台裏で、メイクや衣装のフォローを、プロ顔負けの手際の良さで手伝ってくれたんです。衣装や小物の使い方は誰よりも詳しく、演技指導もさすがの一言。また、衣装のサイズが違ったりすると、サッと私物の裁縫道具を出してきてあっという間にその場でチクチクと直してくれるんです。私も嫁に欲しいと思ってしまいました(笑)。本当にロケ中には助けられました。そして宝塚出身の方の底力を感じました。
アントワネットの母としての愛が詰まった
子守唄を美しく表現してくれた野々さん