2013年1月19日 夜9時〜
マタイレア・ホエの6人の選手たちは、みんな南国らしく明るくて楽天的な雰囲気でした。私が一番感動したのは、49歳のジョンさん。私自身の年齢にも近いこともありますが、なんといっても、一番年長なのにキャプテンじゃないところがいいのです。一つのカヌーに乗って、20歳以上も年下のキャプテンの号令のもと、休むことなく3時間以上も漕ぎ続ける姿は、本当に涙が出るほど感動的でした。彼がレース後のインタビューで言っていた「僕は一人では何もできない。この仲間と一緒だから最後までやり遂げることができたんだ」という言葉は、遠い昔、カヌーで島々を渡って来たポリネシア人の遺伝子が今も彼らの中に受け継がれていることを表しているだけでなく、どんな世界で生きている人たちも共感できる素晴らしい言葉だったと思います。
今回の取材で私たちは、レースの過酷さを間近で見ました。そして、過酷だからこそ、選手たちは明るく、楽天的になれるのだと、心の底から感じました。「俺も、がんばるぞー!」と叫びたくなるほどの勇気をもらえた経験でした。番組を観た方々もそんな気持ちになっていただけたら嬉しいです。
過酷な様子から様々なことが伝わってくるハワイキ・ヌイ・ヴァア
・2005年に設立。選手、スタッフ合わせて40人ほど。強みは団結力。
・「マタイレア」はフアヒネ島の古い名前、「ホエ」は「漕ぐ人」という意味。
・2008年からハワイキ・ヌイ・ヴァアに参加。2011年=2位。2012年=3位