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第1252回
豪華列車で巡る アンダルシア

2012年11月10日 夜9時〜

アンダルシア バル食べ歩き日誌

■コルドバ篇
古のイスラム王国の都、コルドバ。取材したバルは、地元の人たちに大人気のソシエダ・デ・プラテロスです。この町では闘牛が盛んなのですが、闘牛士の披露宴は、必ずこの店でする伝統があるそうです。中に入ってまず、驚いたのはそのインテリア。コルドバのシンボル、世界遺産にも指定されているメスキータを模したインテリアなのです。

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カウンター奥のアーチがメスキータ

そしてこのお店のオーナーシェフのマヌエルさんは、スペインではちょっと有名な料理人。料理番組などによく出演されているとか。撮影前に打ち合わせに行った時、「この前、生放送の時、5分で料理を作れとディレクターに言われたけど、ちゃんと時間内で作ったよ。君は何分で作って欲しい?」と聞かれました。いかにもラテン系のノリの良い方でした。

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ラボ・デ・トロを調理するシェフのマヌエルさん

コルドバの名物タパスは、番組でご紹介した牛のテールの煮込み「ラボ・デ・トロ」の他に「サルマレッホ」という冷製スープもあります。スペインの冷製スープと言えば、ガスパチョが有名ですが、その兄弟のような感じです。アンダルシアの夏の気温は40度を超えるので、冷たい流動食のようなものが生まれたのではと思います。簡単なのでレシピをご紹介します。

材料は、トマト、パン(残り物の固くなったパンで可)、ニンニク、オリーブオイル、塩。
調理法は
(1)トマトは適当な大きさに切り、パンは小さくちぎって一緒にミキサーにかける
(2)オリーブオイル、ニンニク、塩で味を整え、お好みで生ハムとゆで卵をトッピング

つまり、火を一切使わず作れます。この料理で興味深いのは、パンを使う事です。シェフに聞いたところ、残り物のパンを無駄なく使うという発想から生まれ料理とか。夏、食欲の無い時は、お昼はこれ一皿で十分かもしれません。
ラボ・デ・トロの味の要は、イスラム伝来のサフラン。それに対しサルマレッホは、新大陸から大航海時代に伝えられたトマトです。アンダルシアのタパスからは、世界の歴史が見えてくるのが面白いですね。

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パンが入っているので腹もちもいいサルマレッホ

店名:Sociedad Plateros ソシエダ・デ・プラテロス
住所:c/Maria Auxiliadora5, 14002 Cordoba


■グラナダ篇
最後はアルハンブラ宮殿で知られるグラナダ。ここではプエルト・デル・カルメンという町の中心にあるお洒落なバルを取材しました。アルハンブラ宮殿をお手本にしたようなエキゾチックなインテリア、色鮮やかな装飾タイル、天井に施された寄木細工の装飾など内装が見事なお店です。そして、タパス。今回の取材で初めて知ったのですが、グラナダの名物は生ハムなのです。グラナダから40キロ程離れたテレベス村で作られる生ハムはグルメを唸らせる一品だそうです。実際に食べてみると…そのお味は、塩味がなめらかで旨味が凝縮していて、甘みすら感じました。3000メートル級のシエラネバダ山脈の麓に位置し寒冷で乾燥した気候が生ハムに独特の風味を与えるそうです。

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取材班一同が感激した
テレベス産の生ハム「ハモン・セラーノ」

ここで、生ハムについてうんちくを少々。スペインには、「ハモン・イベリコ」と「ハモン・セラーノ」と大きく分けて二種類の生ハムがあります。違いは材料の豚の種類。前者は黒豚で、後者は白豚です。一般的にはイベリコの方が高級品ですが、スペインのグルメは、サンドイッチにはセラーノ、そのまま食べる時はイベリコといった使い分けをするとか。テレベス産の生ハムは白豚のセラーノ。しかし高級品のイベリコを凌ぐ美味しさでした。マドリッドから来たコーディネーターも「こんなうまいハモン・セラーノは食べた事が無い!」と感動していました。彼はマドリッド在住なのですが、この生ハムはあまり流通していないとのこと。最後にうんちくをもう一つ。生ハムは手で食べていいそうです。知ってました?

店名:Puerto del Carmen プエルト・デル・カルメン
住所:Puerto del Carmen 1, 18001 Granada

はまじも「世界一美味しい!」と絶賛

グラナダに着いた日の夜、夕食は翌日取材するバルへ行こうということになったのですが、私はできるだけ睡眠をとりたかったので行かなかったんです。すると朝食のときにスタッフから口ぐちに「昨夜行かなかったのは損だ」「あんなに美味しい生ハムを食べる機会を放棄するなんて」と言われたのですが、その時は私をからかうために大げさに言っているな、と(笑)。でも実際に取材でその生ハムを食べて、みなさんの言っていたことは真実でした(笑)。私が今まで食べた生ハムの中で文句なしのナンバーワンです!(浜島さん)

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