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第1242回
渡部陽一が挑む!
コモドドラゴンと小型人類の謎

2012年8月18日 夜9時〜

実はのんびりまったり系?
世界最大のトカゲ コモドドラゴン

体長3メートルと数字だけ聞くと、「大きいな」くらいにしか感じませんが、実際に3メートルの生き物を目の前にすると一瞬にして圧倒されます(笑)。私はコモドドラゴンが集まるというビーチで撮影と調査を行うことになり、砂浜に接近させたボートで待っていました。すると茂みからコモドドラゴンが出てきて、明らかに私たちのボートを目指して向かってきたのです!それはまさに獲物を狙う野生動物そのものです(笑)。接近してくるにつれ私は、恐怖を感じました。

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早朝に体を温めるためにコモドドラゴンが集まるビーチ
「非常にスリリングな体験でした」(渡部さん)

しかしコモドドラゴンは、変温動物ですので1日の気温変化に体内のエネルギーを左右され、日中や夜はほとんど動きません。実は、ほとんどじっとしているのですね(笑)。激しく俊敏な動きをするのは、ハンティングとメスを争うときです。そしてコモドドラゴンのハンティングはとてもユニークなのです。獲物は野生の牛やシカなどで、近くに来たときを狙って噛みつきます。しかし野生の牛やシカもその一撃で死んでしまうことはほとんどなく、必死に抵抗し逃げます。でもコモドドラゴンは追いません。ライオンのように集団で獲物に襲い掛かり、血まみれになりながらも止めを刺し、その場でガツガツ食べたりしないのです(笑)。

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島ではほとんどが高床式の住居
レンジャー宿所の軒下で休むコモドドラゴン
防御の棒でレンジャーが渡部さんを守っています

コモドドラゴンは、口の中に獲物を死に至らしめる毒を保有しているといわれます。噛みつかれた動物は1週間ほどで体を蝕まれ、山の中で静かにこと切れるのです。するとその山の周囲にいるコモドドラゴンたちが鋭い嗅覚で死臭をキャッチし、ゆっくり、ゆっくり、匂いのする方向へ歩いていきます。そしてゆっくり、ゆっくり獲物を食べ、ゆっくり、ゆっくり帰っていくのです(笑)。今回取材中に大変お世話になったレンジャーの方がいざという時のため持っているものは棒でした(笑)。銃や刃物ではありません。でも死者が出る事故が全くないわけではないので、島にはコモドドラゴンから身を守るための防御が施されています。しかしそれは偶然不幸にして起こる事故を防ぐための備えであり、そしてコモドドラゴンを傷つけないための知恵でもあるのですね。

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どこへ取材に行っても子どもに目を向けてきた渡部さん
島の子どもたちともすぐ仲良しに

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