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第1204回
イギリス人のおいしい故郷 美しきコッツウォルズ紀行

2011年10月22日 夜9時〜

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竹内 海南江(たけうち かなえ)

「世界ふしぎ発見!」で訪れた国は100ヶ国を突破!!103ヶ国に!!!
CM、文筆業またトラベルリュックや帽子のプロデュースなどでも活躍中。著書にエッセイ『おしりのしっぽ』『お姫様と山男』(集英社be文庫)、短編小説集『アフリカの女』(幻冬舎文庫)、中編小説『うたかたの月』(幻冬舎)、散文写真集「グリオの唄」(ブルースインターアクションズ)。
オフィシャルウェブサイトは「Kanana Kingdom」
ミステリーハンターは今回で251回目(スペシャルの回は含まず)。

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今回「世界ふしぎ発見!」の舞台は、イギリスの中部コッツウォルズ。日本ではガーデニングの愛好家たちが憧れる所として知られていますが、コッツウォルズとその周辺でイギリスの食のイメージを一変させる食の革命が起こっていると言うのです。今まではあまり評判のよくなかったイギリスの食。しかしその現状は変わってきているのです。イギリスを何度も訪れ取材をしてきたミステリーハンターの竹内海南江さんに、‘おいしいイギリス‘についてお話を伺いました。

イギリスの食が変わったと感じたのはいつ頃ですか?

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最近はどこへ行ってもおいしい食事ができるようになったとつくづく思います。以前はちょっと地方へ行くと、レストランもほとんどなく昼間から薄暗いバール(注:居酒屋)でフィッシュ・アンド・チップスかローストビーフを食べるしかないということがけっこうありましたから(笑)。きっかけは、セレクトショップで有名なコンラン卿が起こしたブームで、それからここ10年で本当にイギリスの食事情は激変したと思います。イギリス人も別においしいものが嫌いなわけではなかったと思うのですが、あまり食に関してとやかく言うのは好ましくないという戒めというか、美意識みたいなものが伝統的にあってそれが長い間浸透していたということではないでしょうか。食への欲望は止まることを知らず暴走しますから(笑)。それがコンラン卿の提唱によって、もっと食を楽しんで、喜びとして大切にしていこうみたいな考え方が受け入れられて一般的になってきたという印象です。でもいわゆる美食ブームとはちょっと違うんですね。まずオーガニック(注:有機農法)の食材がブームになって、素材自体がおいしくなったんです。それから実際にレストランで食事をして感じるのは、野菜や果物の種類がとても豊富になって、以前は塩・コショウのシンプルな味付けが多かったのが、ハーブなどを使った料理が増えましたね。またそういった食への意識の変化から、食に関する情報も増えてきたように思います。おいしいものが食べられる町やレストランが注目されるようになったんです。そういった相乗効果もあってイギリス全体の食のレベルが向上してきたように感じます。

大人気のウォーキンググルメツアーとは?

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ツアーを実施しているラドローという街は、チェーン店や大型スーパーはほとんどなく小売店がたくさん残っています。イギリスの食が大きく変わってきたのは、実はこのような街からなんです。もともと地産地消でずっと成り立っている街においしいレストランができる。すると、生産者の方たちはそこで自分のところの素材を扱ってほしいじゃないですか(笑)。だからよりいい素材ができるように試行錯誤する、今はほとんど生産する人がいなくなったものを復活させて付加価値をつける。そんなふうに生産者の意識は高まり、消費者もよりおいしい素材を求めるようになってきました。

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ラドローは、コッツウォルズとは趣の違うチューダー様式の建物が美しいすてきな街です。ウォーキンググルメツアーは、この街を約12キロ歩き、ポイントごとで地元の素材で作られた料理とさらにお酒も頂けるとってもごきげんなウォーキングイベントです(笑)。出発地点から3つのポイントを通り、また出発地点に戻ってきてゴール。3ヶ所のポイントとゴールで料理とお酒が頂けるのですが、前菜、メイン、デザート、食後酒の順で、ちょうどコース料理のようになっているんです。出発するときに、お酒を頂くときのカップが配られます。毎年歩くコースと料理は変わるそうですが、私が体験したのは、黄金色になった麦畑とチューダー様式の家々が見られる素朴な田舎の風景、そして季節感を満喫できる美しく心地の良いコースでした。必ずポイントでお酒が出ますからね、気持ちよさも倍増です(笑)。日本でも真似をして各地で自慢の味と風景を楽しめるこんなイベントがたくさんあったらいいなと思いました。

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