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第1202回
今世界が注目! 古代アンデス グルメ紀行

2011年10月8日 夜9時〜

世界が注目するペルー料理とはどんな料理なのですか

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ウロス島のように、山間の村では今でも素朴な伝統的料理が一般的だと思います。農家のお宅でごちそうになる機会があったのですが、その時にはジャガイモの煮込みやクイの丸焼きを出して頂きました。その一方でリマなどの都市では、アンデス原産の野菜や近海で採れる魚介、またたくさん種類のあるジャガイモなどを使った伝統料理を現代風にアレンジすることが流行っているのです。それがヌエボ・ラティーノと言われている新しいペルー料理で、イタリアンやフレンチのように洗練された料理です。今リマではヌエボ・ラティーノのレストランが急速に増えているそうですが、野菜や魚介がたっぷりなヘルシーさもあって欧米でも注目されているそうです。私も取材も含めいくつかのレストランやカフェに行きましたが、どこで何を食べても美味しかったです。

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さらに野菜が色鮮やかで見た目もとても美しいんです。味も強すぎずさっぱりとしたものが多いので、日本人の味覚にはとても合っていると思いました。実際に何を使っているかはわかりませんが、牛肉の炒め物やステーキなどもしょうゆの風味がしていました。それでもペルーらしいと思ったのは、どんな料理にもジャガイモが付くこと(笑)。マッシュポテトだったり、蒸したものだったりとさまざまですが、必ずポテトが添えられていました。そして前菜、メイン、スイーツに至るまで、ジャガイモ料理があるんです。今回番組では、ペルー・グルメブームの火付け役にもなったカリスマシェフ・ガストンさんのレストランをはじめ、とても素敵な雰囲気のレストラン、街角スイーツなどを取材しています。今回の取材ですっかりペルー料理のファンになってしまったので、日本にもペルー料理のレストランが増えるといいなと思います。

知っているようで知らなかった!?ジャガイモ

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今回の取材で、私にとって驚きの発見の連続だったのがジャガイモです。しょっちゅう食べている食材ですが、これほど知らないことが多いのかと思いました。まずペルーではものすごくジャガイモの種類が多いんです。見た目もずいぶん違っていて、色や形がさまざまなことにも驚きました。ペルーの方たちは、それらのジャガイモをその特性を活かして料理しているのにも驚きました。農家の方に、これはマッシュポテトに合うとか、これは煮込み料理がいいとか、これは蒸して食べるといいとか、これは少し苦味があるなど教えて頂きました。面白かったのは、まるで絵に描いた雲のようにぼこぼことしたジャガイモがあるんです。そのジャガイモを見たとき、剥きにくそうだなぁと思っていたら、昔はそのジャガイモで息子のお嫁さん候補にテストをしたそうです。皮を薄くきれいに剥ければ合格(笑)。でもそれくらいこちらの方たちは、ジャガイモを大切にしてきたのだと思いました。

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インカ文明の遺跡の畑を取材したときには、とても感動しました。その畑は段々畑で、段は伝統的な石積みでとても美しいのです。しかも標高の高さや、気象条件の厳しさがある環境でもジャガイモを少しでも多く収穫できる古代アンデスの知恵と技術が詰まっているのです。案内してくださったコクラスさんのお話を聞いてびっくりしたのですが、昔からの栽培法の方が、現代のやり方より収穫が多くなったそうです。古代アンデスの人たちは、ジャガイモを知り尽くしていて、さらに研究熱心だったそうです。

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実際に段々畑を歩いてみましたが、どうしてこんな所につくっちゃったの?と思ったほど高い所で、しかも急斜面にあるんです。そこへ行くだけでも私には大変だと思う所に、もの凄くきれいで整然とした畑があるのです。今世界中でジャガイモが食べられているのは、単に美味しいからだけじゃなかったことを知りました。どんな気候や土壌にも適応できる野菜だったからこれだけ普及したのですね。ジャガイモさんは偉大です(笑)。

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