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第1192回
風になれ! ジロ・デ・イタリア 自転車紀行

2011年7月2日 夜9時〜

ジロ・デ・イタリアの魅力。清々しい季節と変化に富んだ美しい景色

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ジロ・デ・イタリアは、過酷なレースと言われながらも、参加する選手の方々が楽しみにしていると言います。その理由は取材してみてよくわかりました。まず季節がいいんです。イタリアも日本と同じく、5月は新緑や花が鮮やかで、爽やかな風が心地いい時期なんです。その気持ちよさを自転車なら体で感じられます。もちろんレースですから、レジャーとは違い真剣勝負なのですが、レース自体が3週間にも及ぶ長丁場だけに、気持ちよさや楽しさを感じるポイントが多いほど、選手の方たちもより気力や体力が溢れてくるのではないでしょうか。またこのレースはイタリア全土を走るので、緑豊かな山や湖畔あり、潮風が香る海岸沿いあり、歴史ある美しい建造物や街並みありで、飽きることない絶景がたくさんあるんです。日本も美しい景色がたくさんある国ですから、これからもっとロードサイクルをする方が増えると思いますし、そうなってほしいです。私も思わず取材の感激の勢いで、自転車買おうかと思いましたから(笑)。

宮地眞理子さん密かなイチオシ見所

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アスリートの方たちは、みなさんかっこいいですよね。鍛えぬかれたシャープな肉体、競技に集中する姿、そしてりりしいユニホーム姿。自転車の選手の方も、サングラスにユニホームで、まさに風のように疾走する姿は本当にカッコいいんです。私も実際自分でロードサイクルに乗ってみて、よけいに凄さが実感できたので、なおさら素敵に見えました。しかも、もれなくイケメン!!思わず応援にも力が入ります(笑)。番組でジロ・デ・イタリアに出場した日本人選手の別府史之さんにインタビューさせていただいたのですが、レース前にもかかわらず快くお話を聞かせてくださいました。その爽やかな印象に心ときめき、沿道でレポートするはずが、別府さんの名前を絶叫するだけになってしまいました(笑)。でもカッコいいヒーローの存在から、その競技に興味を持つようになったということはよくありますから、今回の番組はもちろん、一度自転車レースをじっくり見ていただきたいですね。

自転車をこよなく愛するイタリアの人たち

イタリアでは、自転車の選手は日本で言う野球選手並のスターなんです。それほどの人気競技ですからジロ・デ・イタリアに対する想いも強く、自分の好きな選手とかイタリアの選手だけでなく、参加するすべての選手に温かいおもてなしとサポート、そして熱狂的な応援をするんです。それにイタリアの人たちは明るいですから、お祭のような楽しい賑わいなんですね。参加する選手にとって、それはとても嬉しいことですよね。イタリア全土の美味しいものを食べられると思うだけでなんかやる気が出てくるじゃないですか(笑)。

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沿道で選手たちに自分たちの郷土料理をふるまう人たちもいます。しかも美食の国イタリアですから、それが楽しみという選手が多いというのもうなずけます。 それから本当にこの国では自転車が愛されているのだとしみじみ感じたのが、ジロ・デ・イタリアのコースの中で最も難所とされているゾンコラン峠を取材したときです。峠の上り口には「地獄の入口」と書かれたゲートがあるほどの急坂で、歩いて上るのも大変な所です。峠の頂上がその日のゴールになっています。周りには何もなく冬はスキー場になるそうです。そこへ3万人もの人が観戦に来るのです。選手たちが到着するのは、午後4時半頃からなのですが、早朝から来てる方もいましたし、3日かけて来たなんて方もいました。ゴールする選手を見るためだけに、山奥までわざわざ駆けつける熱狂的なファンがこれほどいるのかと思うと驚きでした。

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さらにこの時は、もうすぐ選手たちが来るというときに突然雷雨になったんです。午前中は半袖でも暑いほどだったのに、急に雨に濡れて今度は震えるほど寒くなって……。それでもみなさん動じることなく「地獄の坂」を突破してきた選手に熱いエールを送っていました。選手はもっと大変な思いをしてきたのだから、これくらいは平気という心情なのでしょうか。熱いですね〜、愛がありますね〜。私は情けない濡れネズミ状態でしたが(笑)、そんな光景もまた感動的でした。

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