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第1186回
山と海の秘境へ あなたの知らない台湾

2011年5月14日 夜9時〜

ルカイの人たちが暮らす霧台(ムータイ)

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台湾にもこのような場所があるんだと私自身いろいろな「ふしぎ発見!」をしたのが霧台です(笑)。霧台はその名の通り1年を通して霧の多い里で、そこには古くから山で暮らし独自の文化を受け継いできたルカイの人たちがいます。霧台へ行く道の途中には、検問所があってすべての人が検問を受け、入山許可をもらわなければ先へ行くことはできません。それほど貴重な自然と文化が霧台にはあるのですね。私たちが取材に訪れたときは、ルカイの人たちにとって大切な儀式である結納と結婚式があったので、外に人がたくさん集まっていましたが、普段はとても静かな山里だと思います。でも建物などの伝統的なレリーフを見るとカラフルで勇ましく、山で生きてきた人たちの強さも感じました。霧台には2日滞在したのですが、わずか数件しかない小さな食堂で食べたものがすべておいしくて感動しました。取材したお母さんに頂いたミニトマトも甘くて絶品でしたね。さすが台湾!どこで何を食べても美味しいのですね。それから霧台でとても面白かったのが、教会です。キリスト教の教会なのですが、一見そうは見えないのです。まるでルカイの方たちが昔から信仰してきた宗教の教会かと思うほどルカイ風なのです。中に入ると思わずアッと声が出てしまうような光景を見るのですが、そこは番組でお楽しみください。そしてイエス様もルカイの民族衣装を着ていました。でも私たちが見慣れた教会がそこだけ西欧風という感じにあるよりも自然ですし、ルカイの方たちの心からの信仰の表れのようにも感じました。

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美しい自然や知恵に満ちた暮らし以上に印象に残ったこと

今回の取材では、台湾の豊かで美しい自然を見ることができましたし、今まで知らなかった文化や人々の暮らしを体験できました。どれも私にとってはインパクトが大きかったのですが、それでも一番心に残っているのは、それぞれの場所で出会ったみなさんすべてが温かかったことなんです。また台湾は親日の方が多いことにも驚きました。蘭嶼の村を歩いていたとき、いきなり知らない方に「干したトビウオがあるから持っていきな」とお土産を頂いたこともありました。霧台では取材したおじいさんが「日本の統治はとても厳しかったけれど、そのおかげで大きな争いや暴動が起きなかった。だからとても感謝しているよ」と話してくださいました。日本人というだけでそこまで信頼してくださるのはちょっと恐縮してしまう気もしますが、とてもありがたいことですね。

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また海や山の秘境で暮らす人たちの強さと優しさも心に残っています。蘭嶼の漁師さんたちは、とても奥さんを大切にしていて、苦労して取ってきた魚も、おいしいものは奥さん優先で食べさせると聞き、なんて優しい男性なんだろう、日本と逆!日本ではお父さんが一番の珍味やおいしいところを食べるのに!日本人の男性も見習うべき!と思いました。でも、そのお話を聞いた後に奥さんたちにも取材をさせて頂いたのですが、みなさん見るからに肝っ玉母さんで迫力満点(笑)。ん?その優しさはもしかして自己防衛?って少し思っちゃいましたけど。そういえば、霧台のお母さんたちも強そうでした…。やはり秘境で生活するには、男性だけでなく女性のたくましさも不可欠なのかもしれませんね(笑)。

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