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第1180回
輝く宝石の島スリランカ
空中宮殿シーギリヤの謎

2011年3月26日 夜9時〜

激辛で激ウマ!?スリランカのカレー

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スリランカの食事は、インドと同じで朝昼晩カレーです。でも種類がたくさんあるので、飽きませんでした。シーフード、お肉、野菜など具によって味が微妙に違うんですよ。素材に合ったスパイスを使っているのでしょうね。どれもとても美味しかったです。そしてスリランカのカレーの特徴は、辛いことです。でも単に辛いだけじゃなくうまみがあるんです。それでもやはり外国人にとっては慣れない辛さなので、外国人観光客が多いホテルでは、辛さを抑えたカレーを出しています。私たちもホテルのレストランで食事をすることがあったのですが、そのとき現地コーディネーターさんが、辛さ控えめのカレーを口にしたとたんに「こんなのカレーじゃない」と自ら厨房へ行き作り直してもらっていました。私はそこまでする?と、ちょっと驚いたのですが、作り直してもらったカレーを味見させてもらうと、確かにそっちの方が美味しいんです。辛ければいいという訳ではないと思いますが、何か一定の辛さがうまみを引き出すのか、うまみを引き出すスパイスがとても辛いのか、不思議ですね。スリランカで発見した興味深いカレーのミステリーでした(笑)。

その美しさに絶句!密林の中の宮殿シーギリヤ

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首都コロンボからだいたい車で8時間くらいの所にシーギリヤはあります。近くに空港や鉄道があるわけではないので不便ではありますが、それだけ時間をかけてでも行く価値は十分にあると思います。私はもっと素朴なものをイメージしていましたが、豪華絢爛という言葉を使いたくなるような美しい宮殿でした。まず庭園が素晴らしいのです。今の状態でも美しいですが、かつて庭園には花が咲き乱れ、噴水は水をたたえていたそうです。昔の光景を想像すると、まるでベルサイユ宮殿の庭園のようだったのではないかと私は思いました。それくらい洗練された美しさがあるんです。その広大な庭園を通り抜け、岩の頂上へ向かってほぼ一直線に階段が造られています。この階段が、本当に1500年も前に造られたものなのかと思う程立派な造りなのです。でも当時の人と今の人では若干体型も違うのでしょうね、階段の高さと幅が現代人にとってはしっくりこないので、上りは疲れ、下りは怖い(笑)。

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年配で大柄な欧米の方は、ガイドさんに支えてもらいながら階段を下りていました。この階段は1250段あって、強風の時は頂上付近の階段は通行止めになることもあるのですが、やはり登る価値があります。宮殿の全容はわかりませんが、今残っている部分だけでも、その美しさと技術の高さははっきりとわかります。東洋のモナリザと言われているシーギリヤ・レディが壁に描かれた部屋も、ただ美女がたくさん描かれているというだけでなく、その美しさを最大限に楽しめる工夫も凝らされているところが興味深かったですね。そしてここまで美しく素晴しい宮殿が、外国人によって発見されるまで、1400年もの間ずっと放置されていたのも不思議です。確かに簡単に行ける場所ではありませんが、それにしてもなぜと思ってしまいました。

伝説の王カーシャパ

シーギリヤを造ったのが、スリランカでは「狂気の王」と言われているカーシャパ王です。彼は、第一王子であるけれど側室の子で、第二王子の正妻の子である弟と王位継承権の争いをして、逆上して父を殺し、弟の復讐を恐れて密林の奥深くに宮殿を建てたと言われています。そしてカーシャパが亡くなってからシーギリヤは放置されたのですが、カーシャパのことは狂気の王として現在まで語り継がれてきたのです。今まで100%悪人と言われてきたカーシャパですが、近年この遺跡を調査していくうちに、そうではない面もいろいろ分かってきたそうです。確かに権力や富を手にしたいだけの身勝手な王が人里離れた所に引き籠り、復讐の恐怖を和らげるためだけに、これだけ美しく精巧な宮殿を建てることができたのだろうかと感じます。詳しくは番組で見ていただきたいのですが、シーギリヤの宮殿の内部には、カーシャパが殺したとされる父である王が最も尽力し、大切にしてきたことと繋がる驚くべき仕掛けがあるんです。まだシーギリヤには多くの物語が眠っているような気がします。ジャングルの奥にある極楽浄土のような宮殿…想像力をかきたてられますよね。

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今回取材して心から思ったのは、シーギリヤを少しでも多くの方に知ってもらいたいということです。成田の飛行機で同乗した観光客の方たちは、スリランカ経由でモルディブへ行く人が多かったんです。乗り継ぎのための滞在だけなんてもったいないですよ。もっとスリランカに滞在して、スリランカを満喫しようよ、と私は言いたいです(笑)。

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