インタビュー

スペシャルドラマ『LEADERS Ⅱ』2017年3月26日(日)放送

インタビュー 佐藤浩市さん

『LEADERSⅡ』の続編制作にあたって

写真 佐一郎が会社を去って、それから以降のところにスポットが当たる話なのかなと思ったのですが、全然違う形で、時間軸が変わらない中でのアナザーストーリーということだったので、前作と同じスタンスで臨まなければならないのは大変だなという気持ちがありました。
僕ら役者は自分の役を自分で作って、演じ終えたら墓場に埋めてしまうんですよ。最初から(次作の)含みがあるものは、これは殺せないんだなと思いますが、愛知佐一郎の場合は前作で死んでいますからね。墓を掘り起こして棺桶から出さなきゃいけないと考えると、大変だなと思いました。
前作は「製造」が軸でしたが、今回は「販売」というアナザーストーリーで、アイチの自動車を販売する者たちの葛藤もあれば、前作の佐一郎たちの葛藤も平行して描かれる。そういった中で、前作を見ていただいた方たちに『LEADERSⅡ』を新鮮に見ていただくための作業はプロとしてやっていけなければならないと考えましたし、そこに重きを置いたつもりです。

佐一郎の魅力とはどんなところだと思いますか?

写真 物を作るということに対して、しっかりとした自分の軸があった人だと思います。純粋に車を作りたいと思ったことも含めて、良い意味で偏屈であったのかなとも思いました。そういったところは、自分が演じた愛知佐一郎という役にも反映させていただいたし、そこは佐一郎の魅力のひとつだと思います。
ものづくりに関わっている人は皆そうだと思うのですが、何かに対して媚を売った途端、作り手としての魅力は無くなるんですよ。そうすると、やはり周りの人はついていかなくなる。逆に、何かひとつ通ったものがあると、それが魅力となり、物を作り人を作るのだろうし、周りの人たちもついていくのだと思います。

初共演となる内野さんの印象は?

写真 お会いする前から熱い印象は持っていましたが、早稲田(大学)で英語演劇をずっとやってらしたということで、もっと別のベクトルをお持ちかとも思っていました。ですが、実際には当初の印象どおり、熱さをほとばしらせる方でしたね。

上海ロケはいかがでしたか?

大勢のエキストラの方に参加してもらっての撮影でしたが、現地の方たちなのでドラマの内容やシチュエーションも分からず参加されていたのが、何だか新鮮な感じでした。昭和30〜40年代の、国内の撮影に参加されていたエキストラの方々たちやその当時を思い出して面白かったです。

ドラマのみどころを教えてください

写真 今まさにこれから日本が海外に対してどういう対応をしていくのか? 全世界に対して何を発信していくのか? ということと、この作品がシンクロするわけじゃありませんが、『LEADERS』の時代にあって今の日本に欠けているものがなんなのか? そんなことを思いながら見ていただけるとうれしいですね。

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