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志村の死…。
笑顔を見せあうことは出来たにせよ、あまりに切なすぎる最期でしたね。

さて、撮影はというと…。
今井監督 「 志村さん。2人が走っていくので、呼び止める感じでお願いします」
伊藤さん 「 わかりました 」
福田さん 「 どこまで走っていけばいいですか？ 」
今井監督 「 2本目の柱のところまでで。瀬文さんも 」
福田さん 「 はい 」
加瀬さん 「 はい 」
今井監督 「 志村さんは、ケガのことを言われてもみに覚えのない感じで応答してください 」
などと、冒頭から丁寧に相談。
志村を演じる伊藤さんは、撮影の合間にSITとしての敬礼や口調を植田プロデューサーに相談されていたり、瀬文のことを尊敬している感じを出すため “ ちゃんと瀬文を見てセリフを言う ” “ ゆっくり丁寧にセリフを言う ” など今井監督と話し合ったりされていました。

呼び止められるカットを撮影中。

戸田さん「私、志村さんには初めて会うんですよね？」今井監督「そうですね。でも、察して、喜ぶ感じで」

その後、志村の言葉で思わず瀬文が笑ってしまうカットでは…。
「 瀬文さん、しっかり笑わなくてもいいです。当麻もやわらかい表情で見ていて。瀬文さんが今まで悩んできたことが、報われたんだと… 」 と今井監督。
瀬文、美鈴、当麻、それぞれの表情をかなりこだわって撮影されていました。

志村の笑顔を撮影中。

福田さん「りんご（ビニル袋）落として駆け寄ってもいいですか？　今井監督「そうしましょう」

続いて、ブブセラ男がやってくるカットへ。
加瀬さんと福田さんは、どんな音なのか、どのくらいの音量なのかを質問されており…。
今井監督 「 気持ち悪い、嫌〜な音にしようと思っていて…。実は、まだ決めていないんです。ごめんなさい 」
福田さん 「 本物のブブセラみたいな音ですか？ 」
今井監督 「 ブブセラとは、少し違うかもしれないけど、耳障りな音にはするので、美鈴ちゃんは、音に反応して耳をふさいでください 」
福田さん 「 わかりました 」
今井監督 「 瀬文さんも、反応してください 」
加瀬さん 「 はい。身体はどうしますか？うすく志村が消えていくなら、動いちゃうと思うんです。動けなくなっている設定ですか？ 」
戸田さん 「 そうですね。刑事だから、私も行こうとしちゃうと思います 」
加瀬さん 「 1話ならいいんですけど、今までたくさんのスペックホルダーに立ち向かってるし 」
今井監督 「 そうですね。でも、一瞬のことで…ここは動かないほうがいいかなと。志村が消えそうなのが、本当なのか、ウソなのか、よく分からないままで… 」
などと、その後も話し合いが続けられ…。

ブブセラサラリーマン登場！2人の動きをあわせるため、助監督さんが何度も一緒に練習されていました。

CG合成するため、グリーンバックで数パターン撮影。

オンエアでご覧になっていただいたシーンが完成したのでした。

そして最後は、志村が消えてしまい、追いかけるカット。
テストの段階から、壁にぶつかるギリギリまで全速力で走りぬける戸田さんと加瀬さん。
スタッフ 「 競争やん！ 」
加瀬さん 「 当麻は普通の女の子じゃないね（笑） 」
スタッフ 「 キャリーもってるのに（笑） 」
加瀬さん 「 速い（笑） 」
戸田さん 「 おいつかれないように大変（笑） 」
スタッフ 「 やっぱ、競争やん（笑） 」
と楽しそうに話しながら本番スタンバイ。

本番も、もちろん全速力の2人は…。
戸田さん 「 加瀬さん、速い。速い。速い。抜かされちゃった 」
加瀬さん 「 当麻に追いつくのに必死（笑） 」
戸田さん 「 私も必死（笑） 」
と、なぜかライバル意識満々のお二人（笑）

全速力で廊下を駆け抜けること4回！
手を抜かずに全速力であったからこそ、志村への思いが感じられたカットになったと思います。

モニターを見つめる今井監督。真剣なまなざし。

続いて、倒れている志村を見つけるカット。
悲しいシーンですが、志村の周りに黄色い葉が落ちていたのは、今井監督の演出。
声を出すことさえできない瀬文の、胸の痛みが…深く感じさせるものになっていたのではないでしょうか？

志村の体勢、血のりの状態をチェックしていた今井監督。

膝をついてしまう瀬文の心境を相談していた、今井監督と加瀬さん。

警察を裏切ってまで救いたかった志村を亡くしてしまった瀬文は…。
次週、 SPEC壬 をお楽しみに!!!