第8話 2013年9月5日放送
あやめのアパート
部屋の中が水浸しになっている。
あやめ「うそっ」
雑巾と取って来て、必死で床を拭き始める。
あやめ「…」
床を拭く手が止まっているあやめ。
いつも傍にいてくれた恭之助を思って、
あやめ「…」
ドンドン！ドアを叩く音がする。
恭之助「あやめ！！」
あやめ「！？…河村くん…？」
恭之助「…美月から聞いた。会いに来てくれたんだろ？このクッキー持って」
あやめ「…」
恭之助「ごめん。さっき知ったんだ」
あやめ「…」
恭之助「美月がなん言ったか知らねーけど。俺はお前にウソは言ってない！それだけは信じてくれ！！」
あやめ「…」
恭之助「俺、もっとお前に信じて貰えるような男になるよ。だから……、今すぐは無理でも、少しずつでいいから、俺のことを見て欲しいんだ」
玄関に走り、ドアを開けるあやめ。
あやめ「…」
恭之助「…」
あやめ「…」
見つめ合う二人。
あやめ「…さっき、ドアの向こうで河村くんの声が聞こえた時…、何か、すっごく嬉しかった」
恭之助「…」
あやめ「一人でいることなんて…全然平気だった筈なのに」
恭之助「…」
あやめ「河村くんに出会って…傍にいてくれる人がいるって幸せな事だなって……いつの間にか……そう思うようになってたんだね」
恭之助「あやめ…」
あやめ「…信じられないとか、ひどいこと言って…ごめんね」
恭之助「いや……もう……一人で頑張らなくていいよ」
あやめ「…」
恭之助「これからは俺が傍にいるから」
あやめ「…」
ふと部屋の中を見る恭之助。
雨漏りがしていることに気付き、
恭之助「…」
あやめ「…」
恭之助「……よし、決めた！」
あやめ「？」
恭之助「あやめ。俺と一緒に暮らそう！」
あやめ「えっ！？」
恭之助「（ニカっと笑い）……」