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ぴんとこな語録

『ぴんとこな』登場人物の印象的なセリフを紹介します!胸キュンしたり、熱くなったり、切なくなったり…名(迷)セリフを堪能してくださいませ。

第8話 2013年9月5日放送

喫茶店にて

一弥「突然、ごめん」
あやめ「…」
一弥「それから……たくさん辛い思いさせて、本当にごめん」
あやめ「謝ることなんてないよ。私はヒロくんが一番の歌舞伎役者になれるよう応援してるから」
一弥「…頑張るよ。約束する」
あやめ「うん!」
一弥「……でも、恭之助さんがいなかったら、僕は今頃、歌舞伎をやめてしまってたかもしれない」
あやめ「…」
一弥「舞台を降りようとした僕を、彼が引き上げてくれたんだ」
あやめ「…あの『三人吉三』、すっごくよかったみたいだね!」
一弥「(微笑み)……」
あやめ「ヒロくんのお嬢吉三はもちろんだけど、河村くんのお坊吉三も、きっと愛嬌のあるお坊だったんだろうな」
一弥「…」
あやめ「私が知っている河村くんて、バカが付くくらい真っ直ぐで正直で、一見遊んでる風だけど意外と素朴で純粋で」
一弥「…」
あやめ「そういう所が、舞台にも出る気がするんだよね」
一弥「…」
あやめ「…だけど、きっと私が知らない河村くんっていうのも…」
一弥「あの記事のこと?」
あやめ「…あれね〜。歌舞伎界のプリンスなのに、大丈夫なのかな。あんな騒ぎ起こして…」
一弥「恭之助さんは、あやめちゃんが思っている通りの人だよ。少なくとも、僕はそう思ってる」
あやめ「…」
一弥「僕は、河村恭之助と同じ舞台に立ったからわかるんだ」
あやめ「…」
一弥「あの人が舞台で人を惹きつけるのは、裏も表もない、まっすぐあったかい人柄が滲みでるからなんだ。僕は、そう信じてる」
あやめ「……うん……そうだよね」
一弥「…」
雨音が響く。
一弥「まだ、やみそうにないね」
あやめ「……うん」
一弥「…」
あやめ「…」
一弥「…」
一弥、立ち上がり
一弥「もう行かなきゃ。これ使って」
と傘を差し出す。
あやめ「え!いいよ!」
一弥「これくらいさせてよ」
あやめ「…ありがとう」
一弥「…じゃあ、元気で」
あやめ「……ヒロくんも」


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