第2話 2013年7月25日放送
恭之助の苦悩
世左衛門「バカもん！！！仮にも河村家の跡継ぎが、途中で稽古を投げだし、しかも稽古場でケンカするとは！恥を知れ！」
恭之助「…」
世左衛門「いつまでも自覚が持てないなら、私にも考えがあると言ったはずだぞ。覚悟はしてるんだろうな？」
恭之助「覚悟……？」
世左衛門「…もう二度と、舞台には立たせない」
恭之助「！！」
世左衛門「私には歌舞伎400年の歴史を背負う一員として、伝統を引き継ぐ責任がある」
恭之助「…」
世左衛門「やる気のない息子に継がせるより、本気で歌舞伎に取り組める人間を養子にする方がよっぽどいい」
恭之助「…本気で言ってんのか？」
世左衛門「もちろんだ」
恭之助「子供の頃から…いつだってこうだった…。俺の気持ちなんて……何一つわかろうともしない。どんなに頑張ったって、『精進しろ』って言うだけで……。俺が…俺がどんな思いでやって来たと思ってんだ……」
世左衛門「…」
恭之助「跡を継げりゃ、誰だっていいのか！？」
世左衛門「…」
恭之助「結局…親父にとって大事なのは、歌舞伎だけなんだ！」
世左衛門「…」
恭之助「いーよ！やめてやるよ！御曹司だの伝統だの、もうウンザリだっ！」
走り出ていく恭之助。