この差って何ですか?

2021年1月12日(火)

大手牛丼チェーン「吉野家」と「松屋」の差

専門家:青木葉子(松屋広報)、石川和彦(松屋)、猪口秀樹(松屋)、河村泰貴(吉野家 社長)、高橋保(松屋)、田中久士(吉野家)、千葉祐二(吉野家)

この差は…
「盛り付け」、「肉」、「タレ」のこだわり か どうか
「吉野家」の「牛丼」で一番美味しいのが、東京有楽町店!?

牛丼業界の二大巨頭、「吉野家」と「松屋」がテレビ初共演!

元祖牛丼チェーンは「吉野家」。その誕生は今から何と122年も前の1899年。大日本帝国憲法が発布された明治32年、長く禁止されていた肉食が解禁され、日本中で牛鍋が大ブームとなっていたこの時代。「吉野家」は、日本橋の魚河岸に誕生。河岸で働く人たちは一日中忙しく、ものすごく稼いでいて、舌もこえている。高くてもいいから美味しいものを食べたい、でも時間はない、そういう中で生まれていったのが、「吉野家」の「牛丼」。しかし、この時の「牛丼」は、現在のものと少し異なり、「白滝」に「長ネギ」、「豆腐」などが入ったいわば、「すき焼き丼」の様なモノ。それが現在の形になったのは、1958年。築地に移転していた「吉野家」は、魚市場で働く人たちにより早く提供し、客の回転率もあげたいと、具材を牛肉と玉ねぎだけに変更。「吉野家に来店するお客様は肉が食いてえんだろう」と、「肉がいっぱい盛り付けてあれば喜んでくれるよね?」ということで、最終的に「牛肉」と「玉ねぎ」に落ち着いたという。すると、これが早い上手いと大評判に。店内は魚市場の人のみならず、噂を聞きつけやってきた多くの人々で賑わいました。
その中に、毎日のように訪れ、「牛丼」を食べてはひたすらメモを取る男がいた。この人物の名は瓦葦利夫。実は「松屋」の創業者で、現会長もその人だった。会長は、もともと中華飯店「松屋」という中華料理屋だった。当時の「松屋」は、練馬区羽沢に店を構えていた。料理人でもある会長は、噂を聞いて訪れた「吉野家」の牛丼に衝撃を受けた。毎日のように原付で通い、「こんなおいしいものがあるのか、よし作りたい」という事から、中華料理屋から牛めし屋さんに変わっていった。中華飯店「松屋」の開業から、わずか2年、牛めし屋に方向転換。
こうして誕生した「吉野家」と「松屋」。今では両社とも日本全国に店を構え、「吉野家」1,210店舗、松屋959店舗を誇るファストフードチェーンへと成長した。中華料理店が前身の「松屋」は、創業当初から「牛めし」だけでなく、定食も販売。そのため卓上に調味料が豊富に置かれている。さらに「吉野家」にはないこんなサービスも!みんなの食卓でありたいという理念があり、「食卓=ご飯・お味噌汁」という事で、必ず「味噌汁」が無料で付いてくるというサービスをしている。ロゴにも、大きいオレンジのおぼんの上に、青と黄色の実は、「牛めし」と「味噌汁」という意味とのこと。

「吉野家」と「松屋」の「盛り付けの差」とは?

「吉野家」と「松屋」は、「盛り付け」にも相当のこだわりが!
まずは「吉野家」。従業員2万2,000人が参加した肉盛り大会がある。盛り付けの速さや美しさなど、実に76項目で審査される肉盛り実技グランドチャンピオンシップ。昨年行われた26回大会は賞金300万円!優勝者は、「横盛り」という盛り付けていた。丼を斜めに傾けて、丼に沿うような形でお玉を抜く様に盛り付ける事によって、ご飯に万遍無くタレがかかるとのこと。そうすると「牛丼」を、最後までおいしく食べることができるとのこと。
対する「松屋」。盛り付けのこだわりは?「松屋」は、新人からベテランの方が、「牛肉」を簡単に盛り付けられるように「お玉」に工夫を凝らしてるとのこと。「穴の大きさ」や「段差が2つある」、肉を盛り付けた時に「ミニ」、「普通盛」、「大盛」など、お玉を工夫する事で、米に染みわたるタレの量も一定で、日本中どの店で食べても同じ味にする事が「松屋」のこだわり。
実際に、「吉野家」と「松屋」の「牛丼」を一つのテーブルに並べて比べてみると差がわかる。まず、パッと見が全然違う。肉が「吉野家」のほうが細かい感じがする。「松屋」の肉一つ一つが大きい感じ。
「吉野家」は、「横盛り」という盛り付けでふわふわ感が全然違う。肉にとぐろが巻くように気を付けてきめをしてるが、それによってボリューム感の演出、ご飯に万遍無くタレがかかるようになってるので、最後までおいしく「牛丼」を食べられる。
続いて、「松屋」は、肉肉しい感じ。「吉野家」は脂がちょっと細かくほぐれてる感じで、「松屋」は脂がガツンって脂身の所もあるから入った時のそのお肉感が違うのかもとのこと。
「味」も違う。スタジオでは、甘さは「吉野家」、肉を感じるのが「松屋」と感じるとのこと。明らかに感じる「肉」と「タレ」の差。「吉野家」、「松屋」とも相当なこだわりを持って、「肉」と「タレ」を作っているとのこと!

「吉野家」と「松屋」の「肉の差」とは?

「吉野家」と「松屋」の「お肉」のこだわり、どういったこだわりがあるのか。今回、それぞれの肉の工場にテレビ初潜入!今まで秘密にされていた美味しさの理由が明らかに!
まずは「吉野家」。埼玉県にある工場で美味しさの秘密を調査!「吉野家」の肉のこだわりの一つ目は、「使用する部位」。牛丼で使われているのは、ショートプレートの牛。ショートプレートとは、牛のアバラ肉の一部のこと。赤身と脂身のバランスが良く、甘みも強いため日本人好みの味。焼肉店では、特上カルビとして出す店も、しかし、赤身が主流のアメリカでは、あまり需要がなかったため、そこに目をつけた「吉野家」が、このショートプレートをアメリカから大量輸入。良質の肉ながら、1杯352円という安さを実現した。
続いてのこだわりは、「肉の解凍方法」。アメリカから18℃以下の冷凍状態で、日本に原料が入ってくる。それを14日間、じっくり期間を設けて、ゆっくり熟成解凍マイナス2℃までにする。これにより、「アミノ酸」が増加。つまり、肉の旨味を最大限に引き出せる。「吉野家」ではこの解凍方法を2014年より採用。手間と時間はかかるが、この時から「吉野家」の「牛丼」の味が格段に上がった。
そして、3つ目のこだわりは「肉の厚さ」。「吉野家」の「スライサー」。肉のスライス後の厚み、1.3mm。1.2mmでも、1.4mmでもダメと、やはり1.3mmが一番美味しいとのことで、こだわっているとのこと。1.2mmの場合、煮込んだ時にちぎれてしまう。1.4mmの場合、「牛丼」にした時に少し固く感じてしまうとのこと。1.3mmが「吉野家」122年の歴史の中で導き出した「牛丼」を最も美味しく食べられる肉の厚さ。「牛丼」を食べたくて来るお客様のために、こだわりを持って、管理しているとのこと。

「松屋」のこだわりは、「徹底した温度管理」とは?

続いて「松屋」の肉の秘密を探るべく埼玉県川島工場にテレビ初潜入。「松屋」のこだわりは、「徹底した温度管理」。工場には、自動倉庫があり、3階まで吹き抜けになっていて、1つの柵だいたい400〜500kgの肉が入っている。だいたい448パレット分の肉が格納できるとのこと。その中身を見てみると、「松屋」も「吉野家」と同じショートプレートを使用。特に自動倉庫の中、マイナス2℃から3℃設定で、肉はやっぱり温度管理が肝とのこと。肉は一度解凍されるとドリップという旨味成分が出てしまうとのこと。そのため「松屋」では、工場内の温度管理に加え、人の手に極力触れないように徹底的に機械化している。工場内の短い移動も、わざわざモノレールのような機械で運搬。スライスされ袋に入れられた肉の箱詰めも、アームロボットが担当。どうしても人の手でなければ行えない余分な部分を切り取るトリミング作業は、肉に触れる時間をできるだけ短くするため、熟練したスタッフのみが担当。残った骨などを瞬時に見極め除去。骨がないところでも、格付けするときにスタンプのインクなども、わずかな汚れも見逃さぬよう神経を研ぎ澄ませての作業とのこと。
このように「吉野家」、「松屋」とも、肉は工場でスライスされ各店舗へ輸送。これをお店の厨房で「玉ねぎ」、タレと一緒に煮込み、出来立ての「牛丼」を提供している。ちなみに「松屋」の場合は、1.15〜1.2mm、1.3mmくらいの乱数をとって、1.3mmより薄いとのこと。

「吉野家」と「松屋」の「タレの差」とは?

まずは「松屋」。そのこだわりは、日本全国どの店で食べても変わらない味を提供すること。その味を決めているのが、松屋の本社、テストキッチンにいる3人の職人。実はこのお三方、すごい経歴の持ち主で、様々なジャンルの味のスペシャリストが集結している。高橋さんは16年前、プリンスホテルから「松屋」に。石井さんはフランスパリにある超有名レストランのシェフ、さらに猪口さんは和食料理店で勤務していたとのこと。
「松屋」といえば期間限定の定食メニューも人気で、この3人がその全てを開発している。最大のヒットとなった「ゴロゴロチキンのバターチキンカレー」は、フレンチ職人の石井さん考案メニュー。さらに夏のスタミナメニュー「ガーリックチキン定食」は、和食料理人・猪口さん。さらに高橋さんが考案し、2020年No.1ヒット商品となった「シュクメルリ鍋定食」。鶏肉をガーリッククリームソースで煮込んだ東欧ジョージアの郷土料理で、松屋で販売されたのちコンビニなどにも置かれるようになり、ブームの火付け役に。
すごいやりがいのある職場で、最初は楽しかったが、いまは大変とのこと。みんなを悩ませる一番の原因は、「松屋」創業者・瓦葺会長からのプレッシャー。特に会長がこだわるのは「牛めしのタレ」。会長が、どちらか行かれて、どこかのお店で食べて、「これ美味しかったんだよ」とそのタレ持ってきてサンプルもらうとのこと。「このタレいいよね」、「このタレで何か考えてよ」と言われる。昼には「できた?」とくるとのこと。「松屋」の「牛めし」をより美味しく!会長の指示でタレの味は、ここ20年間で30回以上変えてきたとのこと。作って、できて、すぐにブラッシュアップしようといわれるとのこと。創業当初とかわらない会長のあくなき探究心と、それに応えようと研究を重ねる職人たちが、ついに納得のいく最高のタレを作り出した。
そのレシピをちょっとだけ教えてもらえるとのこと!言えるところまでだが、まず「醤油」を4種類ブレンドする。そこに「白ワイン」や「みりん」など、色々調味料を入れて作り上げる。

「吉野家」の「牛丼」で一番美味しいのが、東京有楽町店!?

「吉野家」の社員1,300人のうち、タレのレシピを知っているのはほんの数人とのこと。超極秘事項のためタレ工場に入るには、社員でも誓約書を書かなければならないほど。そこで作られたタレが各店舗に送られ、調理されてお客に提供される。
実は「吉野家」の店舗ごとに味の差があるとのこと。一体どういうことなのか?国内にある「吉野家」1,210店舗。実はその中で最も美味しいと「吉野家」ファンの間で話題になっている店舗がある。それがこちらの東京・有楽町店。一番美味しいのが、東京・有楽町店。ファンからは、「大聖堂」とも評されているとのこと。それでは、なぜ大聖堂こと、有楽町店の牛丼は旨味があり、美味しいと言われるのか?「吉野家」では、それまで使用していたタレには、肉や玉ねぎの旨味が引き継いでるため、継ぎ足しスタイルでやっているとのこと。そう「吉野家」では、店舗ごとに昔から引き継いでいるタレを使っている。ここ有楽町店が開店したのは今から44年前。しかも来客数は全店舗の中で最も多い、1日1,600人!「肉」と「玉ねぎ」を煮る回数が多いため、日本で一番旨味が溶け出した美味しいタレとなっている。そこで、有楽町店のタレと工場で作られたままのタレ、スタジオでその差を飲み比べてみる。実際にスタジオで飲み比べてみると、「濃さが全然違う」、「まろやかになっている」、「肉の旨みとか玉ねぎの甘みとか出ている」などのコメントが。
ちなみに、新店舗オープンした時は、やはりタレっていうのは、近隣の店舗から、そのタレを若干もらって引き継ぐとのこと。

お店でできる「アレンジレシピの差」とは?

普通に食べても、もちろん美味しいが、アレンジすることでまた違った美味しさを楽しんでいただこうということで「アレンジレシピの差」を発表!
まずは「吉野家」。実際に「吉野家」の社員が、「まかない」として食べている。まず、一品目は「おしんこ月見つゆ抜き牛丼」。普通の「牛丼のつゆぬき」、あと「おしんこ」、「生卵」を注文。「牛丼」の上に「おしんこ」、「卵の黄身」を乗せれば出来上がり!「吉野家」の社員の中で、1、2位を争う大人気まかないメニューとのこと。
続いては、「アボチー牛丼」。「牛丼」とサイドメニューの「エビアボカドサラダ」、「チーズ」を注文。「牛丼」の上に、実際に「アボカド」をのせて食べると、相性が良く、コクと風味がすごく美味しい。「アボカド」と「チーズ」が混ざって美味しいとのこと。とてもまろやかになって食べやすい。

「松屋」の追加料金なしで楽しめるアレンジメニュー!

「松屋」は、定食メニューが豊富なので、卓上のカウンターセットにドレッシングやタレなどがたくさんある。それを使ったアレンジレシピをご紹介。
まずは「ボンバースペシャル」。これは、「松屋」のヘビーユーザーさんが考案した有名なメニュー。牛めしとフレンチドレッシングと黒胡麻焙煎七味をかけたメニュー。七味がガツンと来て、そのあとドレッシングの酸味が入るので、レモンを絞ったぐらいさっぱりするとのこと。フレンチドレッシングだけあって、和食からちょっと洋に寄って感じるとの意見も。
「松屋」のアレンジメニュー、お次は「岩倉スペシャル」。生卵、そこに焼肉のたれを2周半かけて、その後、七味、黒胡麻焙煎七味でもいい。それを入れて、思いっきりガーっと混ぜ、それを牛めしにバッと。焼肉感はだいぶ増す。夜中とか腹ペコの時に食べたい!
店でも持ち帰りでも楽しめるアレンジレシピ!皆さんも是非お試しを!

上地くんが気づいた「吉野家」と「松屋」の差とは?

上地くんが気づいたのは、「薬味」の差!
「吉野家」は、「一味」を使用。牛丼の味を壊さないよう、あまりにも辛くしてしまうと、最後に辛さだけ残ってしまうので、しっかりそのまま口の中で辛さが残らずに牛丼の甘さが残るように控えめにしているとのこと。
一方「松屋」は、山椒を利かせたピリリと辛い自社開発の「七味」を使用。普通の七味と配合がだいぶ違うとのこと。このこだわりは創業者である瓦葺会長、社長含めてのもの。まつわるもの含めてこだわりたいという、美味しく食べたいというところから。
それぞれの牛丼に合うように「薬味」も調合されていることがわかった!

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