この差って何ですか?

2020年12月15日(火)

「ロングセラーおもちゃ」の昔と今の差

専門家:吉田望(株式会社エポック社)

この差は…
「たまごっち」は、「鬼滅コラボ」&「たまごっち同士で結婚できる」
「プラレール」は、「トミカ」と一緒に遊べる
「野球盤」は、キレイな放物線を描くホームランが打てる か どうか
「ロングセラーおもちゃ」も、最新おもちゃに負けない驚くべき進化を遂げている!

知らないうちに変わっていた「ロングセラーおもちゃ」の昔と今の差とは!

実は今、大進化を遂げている「おもちゃ」!リモコンを使わず、手で簡単に操作できちゃう「ドローン」やまるで、お絵描きするように立体作品が作れる「ペン」など、次々と、新作おもちゃが発売される中…「黒ひげ危機一発」の人形が5体に!さらに、飛ぶ高さも5倍になるなど、ロングセラーおもちゃも、驚くべき進化を遂げている!

「たまごっち」の昔と今の差とは!?

まずは1996年に発売され、社会現象にもなった「たまごっち」!餌をあげたり、フンを掃除したり、お世話の仕方によって、どんなキャラクターに成長するのか決まる「デジタル携帯ペット」の先駆け!その後、2004年には、赤外線通信機能が追加され、なんと!たまごっち同士のお見合いや結婚が出来るように!さらに! 2018年にはスマートフォンアプリと連携!ポイントを貯めて、洋服(アクセサリー)が買えるような機能も登場!そして、今年10月に発売されたばかりの最新モデルが、「鬼滅の刃」とコラボした「きめつたまごっち」!「たんじろう」をはじめ、大人気のキャラクターを育てる事が出来る。

「プラレール」の昔と今の差とは!?

続いては、発売から60年を超える「プラレール」!今、そのプラレールかなり進化している。「カンカン踏切セット」の一番のポイントが、「プラレール」と「トミカ」を同時に走らせることが出来る夢の共演が実現!蒸気機関車が通ったあとに、踏切を開けて、トミカの車を通すことができる。子供に交通ルールを教えながら、楽しめる!

「野球盤」の昔と今の差とは!?

続いては、「野球盤」。その誕生は1958年。東京タワーが完成した当時から62年もの間、子供たちに愛され続けるロングセラーおもちゃ!ミニチュアの野球場でパチンコ玉を使い、お家でも本格的な野球が楽しめちゃうこの野球盤の生みの親が、エポック社の創業者、前田竹虎さん。当時は、テレビもあんまりなくて、野球の中継をラジオで聞くということが多かった。ただ、その頃は、プロ野球選手は、ものすごくスター選手で子供たちもとってもあこがれていたと思う。そのため、プロ野球選手に自己投影してもらって、なり切って遊べる野球のおもちゃというのを開発したかった。そんな野球盤の歴代の開発者たちは、前田さんのある思いを受け継いできた。62年間こだわり続けてきたところは、「いかに本物の野球に近づけられるか」というところ。「野球盤」は、おもちゃを「野球のモチーフ」で作っているというよりは、ゲーム盤を使って本当の野球を楽しんでもらうための物という風に考えて、1976年に「後楽園球場」に人工芝が採用されれば、野球盤にも“人工芝”が張られ、1988年に「東京ドーム」が誕生すれば、野球盤に“ドーム球場型”も登場!常に「リアリティ」と「臨場感」を求め続け、進化してきた!
しかし、歴代の開発者が実現できなかったことが、「打った球がキレイな放物線を描いてスタンドインすること」。憧れのホームランを子供たちに体験させてあげたいなと。ゴロで投げてゴロで打ち返すのが当時の「野球盤」!でも、それは「リアルな野球ではない!」ということで開発に着手!実は、ボールが宙に浮くバットは、先輩開発者からも色々ヒントをもらっており、「斜めにバットを傾ければ打てると飛ぶよ」と聞いていたけども、実際に開発したところ「バットには見えない」ということがあり、ヒントを求めて、「草野球」を観戦。その時、草野球では、「ハイブリットバット」というバットが流行りはじめていた。それまでは、「金属のバットは一本金属」、「木のバットは全部木」という固定観念があったが、「いろいろな素材があっても、バットはバットとしていいんだ」というのに気付いた。そこで、「ハイブリットバット」の開発をはじめ、先端の形状に着手した。ボールが宙に浮きやすい板状の部分はそのままに、その上にゴムを丸くかぶせることで、バットらしい形状にすることが出来た。しかし!次なる課題が!非常によく飛ぶようにはなったんですけど、打球が低くて、ライナーで、場外に向かってズドーンと出てしまった。これでは、顔の近くに、鉄球が飛んでくるので、危ないなということがあり、子供たちが安全に遊べるように工夫を重ねた。今度は高反発の素材を直接貼るのではなくて、チューブの中を空洞にして、ふかふかでよりバックスピンがかかりやすくなる薄いチューブを作ることになった。そして、開発からおよそ一年半、ついに安全にホームランが打てるバットが完成!
その後、2015年にはピッチャーの投球が浮くようになり、さらに!2018年にはピッチャーが投げる球の高さやコースを選択できるようになり、本物の野球さながらの駆け引きが味えるように! 今後改良させたい機能として、「内野手のジャンピングキャッチ」とのこと。

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