この差って何ですか?

2020年10月6日(火)

「昭和ポップス」と「平成ポップス」の差〜第3弾

専門家:田村芽実(女優・歌手)、武藤彩未(歌手)

この差は…
「平成ポップス」で使われるフレーズの1位は「僕」。
「昭和ポップス」で使われるフレーズの1位は「愛」 か どうか
平成生まれの2人が「昭和ポップス」の魅力をプレゼン!

今、若者に「昭和ポップス」が大ブーム!

実は今、若者に「昭和ポップス」が大ブーム!都内の歌謡バーでは30歳以下限定!平成生まれのみが参加できる【昭和ポップス】のイベントが開催され、韓国人DJ/ナイト・テンポさんがクラブやフェスで自らアレンジした昭和ポップスが若者の心を掴んでいる!街の平成生まれの皆さんに聞いてみても、26歳女性が好きな曲は、大瀧詠一さんの「君は天然色」!すごいドラマチック!曲の情景が浮かぶ!さらに、15歳男性の場合、BOOWYさんの「マリオネット」!など、若者から名曲が次々と。スタジオゲストの宮舘涼太(Snow Man)さんは、カラオケに行ったら必ず歌うという徳永英明さんの「レイニーブルー」。香音さんも、カラオケで松田聖子さんの「赤いスイートピー」や「渚のバルコニー」をカラオケで歌うとのこと!

今回も「昭和ポップス」の名曲を!平成世代が語りまくる!

今回は、「昭和ポップス」と「平成ポップス」の差、第3弾!『昭和ポップス』を語らせれば、芸能界一と豪語する“平成生まれの2人”が その魅力をプレゼン!1人目は、自身のYouTubeで、昭和の名曲を次々とカバーしている女優で歌手の田村芽実さん!そしてもう1人、「昭和ポップス」の魅力を伝えたいと名乗りをあげたのが、作詞家松本隆さんが大好きな歌手の武藤彩未さん・24歳!

「昭和ポップス」は、「情景が浮かぶ歌詞を歌う」!

まず「昭和ポップス」と「平成ポップス」の差、1つ目は「情景が浮かぶ歌詞がめちゃくちゃいい」!
今回も、田村さんが「情景が浮かぶ昭和ポップスの名曲」を用意してくれた!
「♪喝采/ちあきなおみ」。
ちあきなおみさんの名曲「喝采」。主人公は女性の歌手で、この歌詞に注目「届いた報せは 黒い縁取りがありました」。この「黒いふちどり」というのは、不幸の報せが届いたという事になるが、それが誰かというと、3年前に恋人であったであろう男性の事!で、その彼が亡くなった報せを受けて、急遽、地元の駅に帰って、ただ茫然と立ち尽くしているというのが、一番の歌詞!「黒いふちどりがありました」という《田舎の彼氏が亡くなった事》の情景がポンと浮かぶ!喝采を浴びているアーティストが「わぁ〜」と、お客さんが言っている中で、「裏であの人亡くなりましたよ」って連絡を受けて、「えっ!?」って ステージが終わって、すぐに汽車に飛び乗って、教会の前で立ち尽くしているっていう画が浮かぶのでは?
さらに、二番も良い!「つたがからまる白い壁」というのは一番の歌詞から分かる「教会の白い壁」!その教会の白い壁に細い影。影が長く落ちる時間は、日が傾く時間なので、夕方まで「こぼす涙さえ」忘れて、ただただ立ちすくんでいた。そんなところから二番が始まる。そして、ここから情景が動いて場面が変わるが、「暗い待合室 話す人もない私の 耳に私の歌が通り過ぎてゆく」と、待合室のラジオなのか、自分の歌が流れている! でも、悲しくも恋の歌なので、その恋の歌を聞き入れる事すらできず、ただ耳をかすって通りすぎていく、何ともやりきれないそんな場面が二番の歌詞。でも、こんな事があった後でも彼女も、都会のステージに戻ってくる。そして、「いつものように幕が開く 降り注ぐライトの その中 それでも私は 今日も恋の歌うたってる」と、皮肉にも喝采の中で、亡くなった彼とか自分の人生を背負って、それでも私は恋の歌を歌っている、歌っていくところでこの「喝采」の幕は閉じる!この曲で、この歌詞で、「喝采」というタイトルをつけたセンスの素晴らしさ!「喝采」の裏には いろんな人間の人生があると。そして、何も体験したことがなくても、ここに入れるような感じになる!そう感じられた方は、田村さん曰く、「昭和歌謡にとりつかれる初期症状」とのこと!

大作詞家・松本隆さんとは!?

松本隆さんといえば、「松田聖子さん」や「近藤真彦さん」など、なんと50曲以上もオリコン1位を記録した大作詞家!ほかにも、「風の谷のナウシカ」や90年代にはKinKi Kidsさんの「硝子の少年」の歌詞なども提供しており、今の世代でも突き刺さる歌詞を書いているのがスゴい!そして、松本隆先生の作品の中で、武藤さんが特に好きな曲、魅力が一番詰まっている1曲を選んできてもらった。
「♪赤いスイートピー/松田聖子」。
皆さんご存じ松田聖子さんの名曲「赤いスイートピー」。実はこの歌詞の中に松本隆先生の詩のすごさがたくさん詰まっている。まず、聞いている側の想像をかき立てる先生の表現が最高!「春色」という色は実際ないが、その色を見せてくれている!松本隆さんは この「◯◯色」っていうのをよく使われる。例えば、松田聖子さんの他の曲では「小麦色のマーメイド」って曲があり、そこで「常夏色」って出てくる。
そして、もう1つ!武藤さんが松本隆さんを好きな理由が、「愛している・好き」をストレートに表現しないところ!さらに!二番に好きな歌詞が!「何故あなたが時計をチラッと見るたび 泣きそうな気分になるの?」。これも遠回しに好きって伝えている!こう時計を見られちゃうと 私の事どうでもいいのかな、もっと大切な物があるのかなって思ってしまう気持ちを表現している!

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズランキングとは?

今回番組では、1970年代から80年代までの昭和のヒットチャート・ベスト10に入った200曲と1990年代以降の平成のヒットチャート・ベスト10に入った300曲の中から、歌詞に良く使われているフレーズを徹底調査!昭和と平成それぞれで使われている順にランキングで発表!

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第10位とは?

では、まず平成の第10位は、300曲中14曲に使われていた「抱きしめる」。「抱きしめる」がでてくる名曲「♪世界中の誰よりきっと/中山美穂・WANS」。続いては、昭和の第10位は200曲中17曲に使われている「夢」。「♪MY Revolution/渡辺美里」。ほか「♪大都会/クリスタルキング」、「♪圭子の夢は夜ひらく/藤圭子」など。

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第9位とは?

平成の第9位は、300曲中19曲に使われていた「気持ち」。「気持ち」がでてくる名曲「♪Diamonds/PRINCESS PRINCESS」。続いては、昭和の第9位は200曲中23曲に使われている「ふたり」。「♪また逢う日まで/尾崎紀世彦」。ほか「♪長い夜/松山千春」、「♪『いちご白書』をもう一度/バンバン」など。

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第8位とは?

平成の第8位は、300曲中21曲に使われていた「明日」。「明日」がでてくる名曲「♪キセキ/GReeeeN」。続いては、昭和の第8位は200曲中24曲に使われている「胸」。「♪Romanticが止まらない/C-C-B」。ほか「♪SOMEDAY/佐野元春」、「♪聖母たちのララバイ/岩崎宏美」など。

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第7位とは?

平成の第7位は、300曲中24曲に使われていた「ずっと」。「ずっと」がでてくる名曲「♪Love so sweet/嵐」。続いては、昭和の第7位は200曲中25曲に使われている「さよなら」。「♪さよなら/オフコース」。ほか「♪ガラスの十代/光GENJI」、「♪悲しみにさよなら/安全地帯」など。

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第6位とは?

平成の第6位は、300曲中36曲に使われていた「風」。「風」がでてくる名曲「♪風になりたい/THE BOOM」。続いては、昭和の第6位は200曲中26曲に使われている「好き」。「♪仮面舞踏会/少年隊」。ほか「♪まちぶせ/石川ひとみ」、「♪チャコの海岸物語/サザンオールスターズ」など。

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第5位とは?

平成の第5位は、300曲中45曲に使われていた「心」。「心」がでてくる名曲「♪硝子の少年/KinKi Kids」。続いては、昭和の第5位は200曲中32曲に使われている「雨」。「♪みずいろの雨/八神純子」。ほか「♪雨の慕情/八代亜紀」、「♪雨あがりの夜空に/RCサクセション」など。

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第4位とは?

平成の第4位は、300曲中49曲に使われていた「夢」。「夢」がでてくる名曲「♪ハナミズキ/一青窈」、「♪負けないで/ZARD」。続いては、昭和の第4位は200曲中34曲に使われている「涙」。「♪木枯らしに抱かれて/小泉今日子」、「♪涙のリクエスト/チェッカーズ」、「♪スニーカーぶるーす/近藤真彦」、「♪飾りじゃないのよ涙は/中森明菜」、「♪白いパラソル/松田聖子」。ほか「♪元気を出して/竹内まりや」、「♪酒と泪と男と女/河島英五」など。

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第3位とは?

平成の第3位は、300曲中53曲に使われていた「恋」。「恋」がでてくる名曲「♪LOVEマシーン/モーニング娘。」、「♪グロリアス/GLAY」。続いては、昭和の第10位は200曲中35曲に使われている「もしも」。「♪もしもピアノが弾けたなら/西田敏行」、「♪もしも 明日が…/わらべ」、「♪リンダリンダ/THE BLUE HEARTS」、「♪恋に落ちて/小林明子」。ほか「♪カナダからの手紙/平尾昌晃・畑中葉子」、「♪翼の折れたエンジェル/中村あゆみ」など。

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第2位とは?

平成の第2位は、300曲中68曲に使われていた「君」。「君」がでてくる名曲「♪Pretender/Official髭男dism」。続いては、昭和の第10位は200曲中51曲に使われている「あなた」。「♪あなた/小坂明子」、「♪スマイル・フォー・ミー/河合奈保子」。ほか「♪ロマンス/岩崎宏美」、「♪ルビーの指環/寺尾聰」など。それぞれの2位の「あなた」と「君」は、二人称の使い方も変わっていることから、平成では恋愛観が平等になったという印象を受ける。

「昭和・平成ポップス」の歌詞によく使われているフレーズ:第1位とは?

平成の第1位は、300曲中77曲に使われていた「僕」。「僕」がでてくる名曲「♪Voyage/浜崎あゆみ」、「♪フライングゲット/AKB48」。続いては、昭和の第1位は200曲中63曲に使われている「愛」。「♪贈る言葉/海援隊」、「♪セーラー服と機関銃/薬師丸ひろ子」、「♪吐息でネット。/南野陽子」、「♪愛燦燦/美空ひばり」。ほか「♪2億4千万の瞳/郷ひろみ」、「♪愛のメモリー/松崎しげる」など。
昭和の1位の「愛」が平成には全く入ってない!上地さん曰く、基本的に歌詞を書く時に、行頭に母音が「あ」「か行」「濁点」が多いって言われている。だけど昭和ってゆっくり聞いて物語を聞いてもらおうと思うから、そこまで気にしてないと思うとのこと!

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