5月2日放送
永遠の平和を あるBC級戦犯の遺書

1945年、日本はポツダム宣言を受諾し敗戦した。宣言の中には「戦争犯罪人を処罰する」ことが盛り込まれていた。東京裁判によってA級戦犯7人が絞首刑になったが、捕虜虐待などの罪を問われ、連合国各国の軍事法廷で裁かれたBC級戦犯は、合わせて920人が処刑されている。

アメリカの第8軍による横浜のBC級戦犯裁判では53人の死刑が確定し、スガモプリズンで執行された。そのうちの1人、藤中松雄は現在の福岡県嘉麻市の出身だ。太平洋戦争開戦直後、20歳で召集され海軍に入隊。終戦の年の4月、沖縄県の石垣島で米兵捕虜3人の処刑現場に立ち会うことになる。連日、空襲が続く中、撃墜された米軍爆撃機から脱出した搭乗員3人に、「亡くなった戦友の仇討ち」が行われたのだ。

亡くなってから70年経って、藤中松雄の法廷での姿が初めて確認された。妻と二人の幼い息子を残し、28歳で命を絶たれた青年が遺した言葉を伝える。

製作:RKB毎日放送
ディレクター:大村由紀子

関連リンク