山梨県甲府市の中心街に5階建ての美容室がある。店が全盛期だった80年代、従業員たちはお昼を食べる時間も無いほど人気の美容室だった。その店を一代で築いたのは名取喜美枝さん92歳だ。生涯独身で仕事一筋、取材当時は現役の美容師として店を守っていた。夢は2年後に迎える店の70周年まで現役で美容師を続けたい。しかしそんな喜美枝さんを悲劇が襲う。
一人で外出中に転倒し入院、その事をきっかけに利き手が自由に動かなくなり始める。何とかして美容師の仕事に戻りたいと焦る喜美枝さんの想いとは裏腹に、次第に身体の衰えが顕著に表れ、一人での生活にも限界がやってくる。
そんな時、面倒を見てくれたのは山梨に暮らす唯一の親族である姪だった。昔から「水と油の関係」であったと話す2人、そんな二人は共に暮らす事になる。
ぶつかり合う毎日の生活が始まった。その中で店が70周年の節目を迎えるまでの3年間に密着。叔母と姪それぞれの葛藤を見つめた。
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