じょんのび日本遺産

2020年12月6日(日)

大分の旅

大分県の耶馬渓は岩山や断崖が数十キロにもわたり連なる景勝地。ダイナミックなその景観は江戸時代、天下一と謳われ多くの観光客で賑った。紅葉が美しい耶馬渓とその周辺を市川紗椰さんが巡る。
旅のはじまりは大分県の温泉郷、別府。至る所から湯気が湧き出す通りを散策し、別府を代表する源泉を訪ねる。海地獄と呼ばれる源泉は水温98度、青く見えるのは成分の鉱物が光に反射するためだという。湧き出す湯気を使った足湯ならぬ、足蒸しを体験する。蒸気を利用して作る地獄蒸し料理は江戸時代から続く調理法。地元の食材を蒸して味わってみる。
続いて訪れたのは景勝地、耶馬渓。紅葉が最も色づいた「一目八景」や、福沢諭吉が私財を投じて残した「競秀峰」の眺めに深く感動。耶馬渓の水はさまざまな名産品を生んでいる。中でも人気のとろろ蕎麦と米焼酎をいただく。古くから祈りの聖地となっていた羅漢寺には五百羅漢の石仏が並ぶ。厳かな雰囲気の中、鐘をついて心を清めた。耶馬渓から流れ出す水は麓の地域も潤し、中津の特産、鱧を育んでいる。絶品とされる鱧のしゃぶしゃぶと炊き込みご飯を賞味。最後に訪れたのは渓石園。紅葉が見事な日本庭園は夜になるとライトアップされ、幻想的な風景が広がる。稀有な絶景とそれが生んだ人々の営みを訪ねるじょんのび旅。

旅人:市川紗椰
ナレーター:森本レオ

ページトップへ戻る

関連リンク