特集

オーストラリア東海岸スペシャル

宝石のような海で出会ったクジラたち

オーストラリア東海岸スペシャル

ここでもクジラとの出会いがありました。ザトウクジラの 豪快なジャンプシーンは放送でご覧ください。

─フレーザー島での見どころはどこですか?


井上:ここでも生き物たちとの出会いがありました。ホエールウォッチングでも知られていて、オーストラリア大陸との間に広がる穏やかな海にはザトウクジラがやってきます。砂に付着した微量な栄養分を食べるコメツキガニや、8本足に見せて猛毒のクモに擬態するアシナガアリなど、変わった生物も登場します。

オーストラリア東海岸スペシャル

砂を食べる”コメツキガニ。砂を口に入れて付着した養分 を取り、砂は排泄します。砂の島らしい生物です。

─島全体が砂でできているとなると、移動などが大変そうですね。


井上:基本的にすべてが砂なので、短い距離の移動でも苦労しました。島の周囲の海岸線は道路になっていて、ここはスピードを出して移動できるのです。ただし、干潮で砂が湿っているときは路面が堅いので安定して走れるのですが、満潮の際に走ることになると陸側の砂はボコボコと波打っているので速度が出せません。そもそも面積が広大なので、「ちょっと隣の集落まで」などと思って移動しても、思いのほか時間がかかってしまうのです。

オーストラリア東海岸スペシャル

島の海岸線は道路になっていて、きちんと標識も立ってい ます。干潮のときは砂が湿っているので、コンディション がよく、快適に移動できるのです。

─それでは、2週にわたるオーストラリア東海岸の放送について、楽しみにしている視聴者の皆さんにひと言お願いします。


井上:グレートバリアリーフは、長さ2000kmにもなる世界最大のサンゴ礁。フレーザー島は、長い年月をかけて2000kmもの距離を運ばれてきた砂が島になるほど堆積した場所です。その雄大なスケールの美しい自然の中で、悠々と泳ぐクジラたちの姿をぜひご覧ください。

オーストラリア東海岸スペシャル

世界遺産の歩き方

グレートバリアリーフの観光は、長時間、船で移動する必要がある。波が高いことが多く、船は揺れるので、船酔いをしやすい人は事前に酔い止めを飲んでおくなどの対策が必要だ。また、グリーン島など陸地から比較的近い場所へのツアーや、どうしても船がダメな人にはヘリでの遊覧飛行もあるので、検討してもいいだろう。